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ディスレクシアかどうかを調べるための検査
質問内容
回答内容
①『学習障害のある子どもを支援する 』の「第5章 読字の発達とその障害の検出法」には、わが国で利用可能な7つの検査の概要・方法、評価、特徴・利点がそれぞれ紹介されている。検査は、(1)ひらがな音読検査課題、(2)小中学生の読み書きの理解(URAWSSⅡ)、(3)改訂版標準読み書きスクリーニング検査(STRAW-R)、(4)K-ABCⅡ習得検査:読み尺度、書き尺度、(5)CARD包括的領域別読み能力検査、(6)読み書き困難児のための音読・音韻処理能力簡易スクリーニング検査(ELC)、(7)多層指導モデルMIM「読みのアセスメント・指導パッケージ」の7つ。具体的なチェックシートなどは掲載されていない。
②『T式ひらがな音読支援の理論と実践』の第1章「ディスレクシアとは何なのか」の「⑥ディスレクシア診断」の項には、『特異的発達障害診断・治療のための実践ガイドライン』に基づいた診断基準が紹介され、「読み書きのチェック表」が掲載されている。さらに「⑦ディスレクシアの診断チャート」には、学習環境や発達障害など他の症状との鑑別診断するためのフローチャートが紹介されている。巻末資料に「ひらがな直音音読検査」の実施方法、検査用紙がある。検査用紙、記録用紙、実施マニュアルは鳥取大学地域学部子どもの発達・学習研究センターのホームページよりダウンロード可能。
https://www.rs.tottori-u.ac.jp/childcenter/result.html#tottorigaku_houshiki
(2021年11月25日確認)
③『ディスレクシア入門』の第5章「読みの難しさを早期発見するために」の「(2)ディスレクシア簡易スクリーニング検査(ELC)」には、ELCの検査方法と課題の説明、採点法、結果から実施された指導・支援法の事例などが紹介されている。具体的な検査マニュアル、問題シート、ワークシートなどは掲載されていない。
④『保育所・幼稚園・巡回相談で役立つ“気づきと手立て”のヒント集』には、「CLAPS(Check List of obscure disAbilitieS in Preschoolers、クラスプ)は、目立ちにくい四つの状態〔吃音、チック、限局性学習症(SLD)、発達性強調運動症〕の可能性について、子どもに関わる人たちが気づくためのチェックリスト」の観察シートが掲載されている。シートには「読み書き」の箇所があり、「文字を読むことに関心がない」など具体的な行動の様子を示す項目が5つ挙げられている。そのシートの活用方法が保育園・幼稚園の職員向け、巡回相談者向けに分けて詳しく紹介されている。
(出典:平成28-29年度厚生労働科学研究費補助金「顕在化しにくい発達障害の特性を早期に抽出するアセスメントツールの開発および普及に関する研究」稲垣真澄・北洋輔・金生由紀子・原由紀・斎藤まなぶ・原恵子)
⑤④で紹介されている「CLAPS」の活用マニュアルが厚生労働省の平成30年度障害者総合福祉推進事業『発達障害(読み書き障害、チック、吃音、不器用)の特性に気づくチェックリスト活用マニュアルの作成に関する調査』の資料2で公開されている。
⑥検査法ではないが『チャイルドヘルス Vol.21_No.6:第237号:2018-6』の特集「LD(学習障害)を支援する」のコラムに「国立成育医療研究センターディスレクシア外来の紹介」がされている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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