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ヘチマの名前の由来(改訂)
質問内容
回答内容
①『薬になる植物図鑑』
p.283に、ヘチマは、「古くは「糸瓜」とよばれたが、やがて「い」が抜けて「と瓜」になり、「と」は「いろは」の順番で「へ」と「ち」の間にあるので「ヘチマ(へち間)」になった」と書かれている。
②『ヘチマの絵本』
p.5に、ヘチマは日本ではトウリ(糸瓜がなまった)と呼ばれ、「トウリのトが、いろはの順番のヘとチの間にあることから「ヘチ間」と呼ばれるようになった、ともいわれている」と書かれている。
③『家庭で使える薬用植物大事典』
p.226に、ヘチマの名の由来の項目に、「漢名は糸瓜、『大言海』(1935年)には、「糸瓜ヲ約メテとうりトモ云フ、とハ伊呂波歌ニテ、ヘトちトノ間ナレバ云フ」と記されている」とある。
④『大言海』
p.278<ヘチマ>の項に、「蠻語ナリト云フ、詳ナラズ、或ハ云フ、絲瓜(イトウリ)ヲ約メテ、とうりトモ云フ、とハ伊呂波歌ニテ、ヘトちトノ閒(マ)ナレバ云フト、牽強ナラム」とあり、『物類称呼』の引用が掲載されている。
⑤『物類称呼』
p.84-85<絲瓜へちま>の項に、「(前略)とうりは絲瓜の上略なるへし 或人の曰 へちまといふ名は とうり より出たり 其故は とうり の と の字はいろはの へ の字と ち の字の間なれは へち の間 といふ意にて へちま となつくるとぞ」とある。
「へ」と「ち」の間にあるからという説を取っている資料は、
⑥『語源随筆・猫も杓子も』p.24-25
⑦『残しておきたいふるさとの野草』p.76がある。
⑧『草木名の語源』
p.302-303「へ」と「ち」の間にあるからという説に併せて、「史上はじめての本書説のほんとうの語源説を披露します」として以下の説を挙げている。
p.303「一音読みで、黒はヘイとよみ「黒いもの」の意味ですが、ここでは「汚れ」の意味になります。浄はチンと読み「拭(ふ)いて清潔にする、拭(ぬぐ)って清潔にする」の意味、蔓はマンと読み「蔓草(つるくさ)」のことです。つまり、ヘチマとは黒浄蔓の多少の訛り読みであり、直訳すると「汚れを、拭いて清潔にする、蔓草」の意味になり、これがこの草名の語源です。」とある。この読み方については、p.1<はじめに>に、「本書の語源説は「*おわりに」に示した「新音義説」に依ってよっています。」とあり、p.620-621<(八)新音義説について>に詳しい説明がある。
オンラインデータベースJapan Knowledgeで調査する。
⑨『日本大百科全書(ニッポニカ)』の<ヘチマ>の項には、「へ」と「ち」の間にあるからという説と沖縄の方言の語源について書かれている。
「沖縄の方言のナベラは鍋羅 (なべら) の意味で、羅 (あ) み織られているような繊維で鍋 (なべ) を洗ったことにちなみ、別の中国名、洗鍋羅 (シークオロー) からの派生と考えられる。」とある。
⑩『日本国語大辞典』の<ヘチマ>の項には、「へ」と「ち」の間にあるからという説とヘスヂミ(綜筋実)からきているという説(『日本語源学』林甕臣著(当館未所蔵))を挙げている。
そのほか一般の方から以下の情報をいただいた。
松﨑修著『食文化雑学:原語から考えるホントの語源』文芸社, 2015(当館未所蔵)
『物類称呼』の200年前に「ヘチマ」が出ている文献について詳しく論じているとのこと。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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