デジタル岡山大百科 | 岡山県立図書館

胆石

質問内容

胆石でペンダントを作った人があると聞いた。胆石はペンダントにするほど美しいものができるのか?

回答内容

①『胆石の謎』p.15-17には、「柳家金五楼さんという落語家がおられました。その人が胆石の手術をして、出てきた石がとてもきれいなコレステロール胆石だったというので、ペンダントにしたいからと、お医者さんに頼んで持ち帰った、という話をラジオで聞いたことがあります。」とあり、「本当にきれいな石が出てくるのは、一〇〇人か二〇〇人に一人くらいのものですが、特別にピュアコレステロール胆石(純コレステロール石)という名前をつけています。」とある。合わせて白黒だが純コレステロール石の写真が掲載されている。
また、「胆石の種類」として、「純コレステロール石」「混合石・混成石」「ビリルビンカルシウム石」「黒色石(その他)」を挙げている。
黒色石については、p.24-25に「コールタールのように真黒」に見えることの説明と白黒の写真がある。
p.35では、コレステロール胆石のできる形式として2つを挙げている。「一つは、濃い胆汁の上に薄い胆汁が入ってきたとき、その境目に5mmほどの胆石が十数個から二十個、多い時には三十個ほどもパッと一度に出来る」とし、摘出した胆のうと胆石の写真がある。また、もう一つは、「薄い胆汁が濃い胆汁を包み込んでいく」形式でこの場合は、「1㎝から4cmほどのきらきらした水晶のような、コレステロールの大きな結晶の胆石」ができるとある。

②『専門医が教える胆石の話』p.41には、大藤正雄監修『胆石症 最新の治療法』(当館未所蔵)から一部改変した<表1 主な胆石の種類と特徴>があり、「コレステロール胆石」として「純コレステロール結石」「混合石」「混成石」の3つ、「色素胆石」として「ビリルビンカルシウム石」「黒色石(純色素石)」の2つに分類し、それぞれの形や色などが示されている。「純コレステロール石」は白~黄色である。

③『体内結石が消える!』p.120-122には、胆石の種類と大きさ、数の説明と「コレステロール胆石」「色素胆石(ビリルビン胆石)」「黒色石」の白黒写真があり、「コレステロール胆石」は「表面が白い色をした石で、1~3センチ大のものが1個だけできるのが特徴」と説明されている。

④『患者さんと家族のための胆石症ガイドブック』p.3には、コレステロール胆石と色素胆石(黒色石)の2種類が代表的な胆石としてカラー写真で掲載されている。

⑤『胆のうの病気』p.75には「純コレステロール石」「混成石」「ビリルビンカルシウム石」「黒色石」の白黒写真と、p.83に「胆のうに詰まった混合石」の白黒写真がある。

以上の資料から、ペンダントにしたとされるのはコレステロール胆石のうちの純コレステロール石ではないかと推測される。

回答館・回答団体

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胆石

(タンセキ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
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①谷村弘『胆石の謎,2004.4,159p.参照はp.15-17,25,35。』 悠飛社,2004,159p. 参照はp.15-17, 24-25, 35.
②磯谷正敏『専門医が教える胆石の話』 幻冬舎ルネッサンス,2014,183p. 参照はp.41.
③松山家昌『体内結石が消える!』 ぶんぶん書房,2011,161p. 参照はp.120-122.
④日本消化器病学会『患者さんと家族のための胆石症ガイドブック』 南江堂,2010,45p. 参照はp.3.
⑤炭山嘉伸,柁原 宏久『胆のうの病気』 講談社,2000,196p. 参照はp.75, 83.

NDC分類
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493:内科学

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