レファレンスデータベース > 金田一耕助が食べたいちごクリーム
金田一耕助が食べたいちごクリーム
質問内容
回答内容
①『金田一耕助語辞典』に「いちごクリーム」の項があり、「「壺中美人」に登場する金田一耕助の朝食メニュー。今なおどんなレシピなのかまったくわかっていない謎の食べ物だが、(中略)複雑なレシピではなく単にイチゴにコンデンス・ミルクをかけただけの食べ物だった可能性が高い。」と記載されている。
②『壺中美人』の文章中には、「昭和二十九年のものうい、けだるい四月五日のことである。」と時代背景についての情報が記載されており、それよりも古い時代ではあるが、昭和13年5月発行の『栄養と料理』に、「苺の種類と頂き方」という記事が掲載されており、「2 苺クリーム」として、「來客の節には苺クリームが結構です。(中略)美味しく頂きますには、ホイップクリームを泡立てゝ粉砂糖と合せて、タップリかけて頂きます。」と記載されている。
③『イギリス菓子図鑑』に「ストロベリー・クリーム」の項があり、テニスの四大国際大会のひとつ「ウィンブルドン」の名物に「ストロベリー・クリーム」があると紹介されている。ストロベリー・クリームは、「イチゴに生クリーム(シングルクリーム)をかけた、ごくごくシンプルなもの」と説明されており、作り方も記載されている。ただ、ストロベリー・クリームの始まりについては定かでなく、「一説によると、ジョージ5世により20世紀初期に広まったとされる。」と記載されている。
④『イギリスお菓子百科』にいちごを使ったデザートの「イートンメス」の項があり、「イギリスのいちごの旬は5月末から7月にかけてのまさにイギリスのサマーシーズン」と説明がある上で、6月末に始まるウィンブルドンのテニス選手権が行われる会場の名物に「ストロベリー&クリーム」が紹介されており、これは「いちごに泡立てない生クリームをかけたもの」であると記載されている。ウィンブルドンがスタートしたのは1877年(明治10年)で、いちごの屋台が初めて登場したのが1953年(昭和28年)であるが、そこに生クリームが加えられたのは1970年代(昭和45年)に入ってからのことであると説明されている。」
⑤『仏英独=和〈新〉洋菓子辞典』に「fraise[フレーズ]」の項があり、「苺(→fraisier)の実.(中略)デザートとして,生のままや砂糖や生クリームをかけたり,アルコールに浸したりして食する.」とあり、苺と生クリームの組み合わせについて記載されている。
⑥『向田邦子全集 4』所収の小説「寺内貫太郎一家」には「11 梅雨の客」の項があり、文章の一部に「里子が苺クリームを配った。目で苺の粒を数えながら、(中略)直子が苺をつぶしながら言った。」と書かれている。ただし、クリームについてはどのような種類のものなのか書かれていない。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
カテゴリ情報
![]() | レファレンスデータベース > レファレンス事例データ > 岡山県立図書館 |
---|