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柿の実の豊作年と不作年
質問内容
回答内容
①『カキ よくわかる栽培12か月』、②『カキ 12か月栽培ナビ』によると、果樹には豊作年と不作年が交互に訪れることがあり(隔年結果)、特に柿はこの性質が強いとある。
隔年結果の理由は、果実の肥大する時期に翌年の花芽の形成(分化)も行われるためで、豊作の年には花芽分化に回る養分が少なくなり翌年は花が少なくなる。花が少ない年は果実も少ないので養分を花芽分化に使えるため翌年が豊作になる、と説明がある。
また、摘蕾や摘果を行い適切に着果量を管理すると隔年結果現象を防ぐことができ、毎年一定量の収穫ができるともある。
③『果樹園芸学』、④『果樹園芸大百科6 カキ』には柿の結果習性と枝の育成の様子が図示されており、隔年結果現象を防ぐ剪定の仕方などの説明がある。
⑤『カキの生理生態と栽培新技術』では隔年結果の性質は品種によっても強弱があり、「‘次郎’は激しいが、‘富有’はそれ程でもなく、‘平核無’は弱い」とある。
また、着果枝と無着果枝における不溶性窒素、全炭水化物、デンプンといった栄養分の含量について表やグラフを用いて詳しい比較などもされている。
毎年、安定した収量をあげるためには花芽分化開始期の葉中炭水化物と、花器の発育開始期頃の窒素栄養が重要であり、そのため摘蕾や摘果により栄養分を適正に保持することが可能になると説明がある。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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