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平家物語冒頭の英語訳

質問内容

『平家物語』の冒頭部分の、英文のものが見たい。
また、「祇園精舎の鐘の声」の「鐘」をbellとbellsのどちらで表記しているかも知りたい。

回答内容

①『英語で味わう日本の文学』では、の冒頭部分の「~偏に風の前の塵に同じ」までの英語訳とその解説があり、「鐘」は「bell」
という表記だった。
②『日本の古典を英語で読む』では冒頭部分の「ひとへに風の前の塵におなじ」までの現代語訳と英語訳、『平家物語』自体の簡単な解説
とともに英語訳についての解説があり、「鐘」は「bells」という表記だった。
③『英語対訳で読む日本の名作』では冒頭部分の「~是等は皆旧主先皇の政にもしたがはず」までの現代語訳とともに『平家物語』のあらすじの
英語対訳もあり、「鐘」は「bells」という表記だった。
④『The Tale of the Heike 』は、『平家物語』の英訳版である。前述2冊と同じ「鐘」に当たる部分は「bells」という表記で記述されていた。
⑤「英語圏における日本中世文学の初期受容」(『中世文学』第47巻)によると、「サドラー訳『平家物語』」に「アーサー・サドラー(Arthur Sadler1882-1970)というイギリス人日本学者が一九一八年に流布本『平家物語』の巻一から巻六までの翻訳を出版した。(中略)約六十年間ほどの間、サドラーの『平家物語』英訳はおそらく唯一の外国語の『平家物語』の翻訳であった。」とある。このことから、国立国会図書館デジタルコレクションでは⑥『The Heike Monogatari』(KIMIWADA SHOTEN,1941)が確認できた。当資料によると、冒頭部分は「The sound of the bell of Gionshoja」との記述であった。

回答館・回答団体

岡山県立図書館

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平家物語冒頭の英語訳

(ヘイケモノガタリボウトウノエイゴヤク)

回答した図書館または団体
回答した図書館
または団体

岡山県立図書館

(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
情報源(回答)

①坂井孝彦『英語で味わう日本の文学』 東京堂出版,2010,321p. 参照はp.300-301.
②ピーター・J・マクミラン『日本の古典を英語で読む』 祥伝社,2020,205p. 参照はp.194-196.
③山尾あすか『英語対訳で読む日本の名作』 実業之日本社,2012,199p. 参照はp.188-191.
④Helen Craig McCullough『The Tale of the Heike』 Stanford University Press,1988,489p. 参照はp.23.
⑤ワトソン・マイケル「英語圏における日本中世文学の初期受容ー掛詞のの翻訳を中心に―」『中世文学』47,2002,p.13-19.(https://www.jstage.jst.go.jp/article/chusei/47/0/47_47_13/_pdf/-char/ja 確認は2024/3/20)※岡山県立図書館未所蔵
⑥A.L.Sadler『THE HEIKEMONOGATARI』 KIMIWADA SHOTEN,1941,1冊p.(https://dl.ndl.go.jp/pid/1681259/ 確認2024/3/20)※岡山県立図書館未所蔵

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THE HEIKE MONOGATARI

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英語圏における日本中世文学の初期受容 ―掛詞の翻訳を中心に―

NDC分類
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837.4 910.2

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