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ナイジェリアのヨルバ族の染織工芸品
質問内容
回答内容
①『アフリカの染色』には、「西アフリカ、色と技法の饗宴」の項があり、「ナイジェリアではキャッサバのでんぷん(タピオカでんぷんともいう)が防染剤として使われ、ヨルバランドの美しいアディレ布の藍染めが代表的な作品だ」と記述がある。アディレ布は、「伝統的には、女性が手描きを、男性がステンシルを使った型染めで」作られているが、「現在では女性もステンシルを使うことがある」と説明されている。また、p.62以降には実際の作品がカラー写真で掲載されており、その模様についても「アフリカの布のデザインモチーフは多くの場合ただの装飾ではなく、身につける人を守る力や象徴的な意味合いがある。この布に様式化されて描かれたトカゲと鳥、ネズミは、ヨルバ族にとって神話的あるいは魔術的な意味合いをもつ」と解説されている。
②『月刊染織α』2000年12月号に「西アフリカ・ナイジェリアの染織文化と現在①ヨルバ族のアディレ 絞りと糊防染の藍染め布」という記事が掲載されている。そこでは、「ヨルバの女性が伝える防染技術」として、「アディレは、糊防染と絞り染めでできた藍染めのヨルバ女性の着るサロン状のスカートである」と書かれており、アディレの種類として、「キャッサバ(タロイモやヤムイモに似た根菜)のでんぷん糊で型染めや手描きで防染したもの、ラフィアの繊維や綿糸で手縫い絞りしたもの、ミシン縫い絞りを施したものなどがある」と紹介されている。また、アディレの技術や素材、現在の生産に関する問題点などについて解説されており、作品のカラー写真も掲載されている。
③『世界を歩く、手工芸の旅』の「AFRICA」には、「Nigeria」の項があり、「失くなりそうな伝統藍染布『アディレ・エレコ』、復活のとき」として、アディレを生産している人々との交流のエピソードやアディレに関する歴史と発展について紹介されている。
④『アフリカ布見本帖』には「COLUMN01 アフリカ布をめぐるキーワード」の項があり、アディレについて、「ナイジェリアのヨルバ族に伝わる伝統的な藍染。女性の染師が染め上げた生地に、描き手が様々な柄を描いて仕上げる。模様には一つひとつ民族に伝わる意味があるという」と記述されている。
⑤『織りと染めの歴史 西洋編』には「11 古代アンデスとアフリカの染織」の項があり、「アフリカの染織」の中で、染織の伝統をよく残した優品がみられる地域の一つとして、西アフリカのナイジェリアが挙げられており、「ヨルバ族は色は制限されて渋いが、研ぎすまされた感覚をみせている」と記述されている。また、「ナイジェリアのヨルバ族の絞りと糊防染と手描き染めがすぐれている。ヨルバ族の染めは文様が大胆で、しかも藍染めの白と青のコントラストがよい」とも記述されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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