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アユの寄生虫
質問内容
回答内容
①『鮎』には、アユ料理について説明があり、「洗い・刺身ほか」として、鮎刺身、洗い、背越し、背切り、細づくりが紹介されている。「すし・酢のもの」として鮎鮨、鮎笹巻きずし、酢漬けなどの紹介もあるが、寄生虫についての記述はない。
②『寄生虫ビジュアル図鑑』の中で、日本各地に感染者が多数いる「横川吸虫(よこかわきゅうちゅう)」の説明として、「ヒトにはアユやシラウオなどの淡水魚を生で食べることで感染します。ヒトの小腸に寄生し、少しの感染では症状がないことが多く、あっても軽い下痢程度です。しかし、大量に寄生されると持続的な腹痛や下痢の原因になります。アユの刺身や背ごし、シラウオの寿司など、淡水魚の生食を避けることが予防につながります。」とあり、横川吸虫の顕微鏡写真も掲載されている。
※以下の資料③、④の学名「Metagonimus yokogawai」から「よこがわきゅうちゅう」の読み方が正しい。
③『寄生蟲図鑑 増補版』では「横川吸虫(よこがわきゅうちゅう)」の説明として、「生のアユを輪切りにした『背越し』という料理があるが、これは横川吸虫という寄生虫にとって願ってもない料理法だ。(中略)幼虫は貝から泳ぎ出てアユやシラウオなどの淡水魚の皮ふに侵入し、成長する。それらがヒトやイヌ、ネコ、トビに食べられると、晴れてその体内で成虫となることができる。」とある。症状や食べ方などについては、「横川吸虫に寄生されると横川吸虫症という腹痛や下痢を起こすが、その症状は軽いことが多い。幸いこの寄生虫は地下水で育てられた養殖のアユには存在しない。もちろん天麩羅や塩焼きなど加熱する料理法ならより安心である。」と説明されており、横川吸虫の図も掲載されている。
④『絵でわかる寄生虫の世界』でも「メタセルカリアを含んだ淡水魚を生あるいは不完全調理で食べることにより終宿主が感染します。」と説明があり、横川吸虫の生活環が図示されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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