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キリスト教の行事レント
質問内容
回答内容
①『大辞林』(第四版)によると「レント」は「四旬節」と同じ意で、「イエスの受難・十字架の死をしのんで修養(斎戒)する、復活祭の前の四〇日間(六主日)。」とある。四旬節、レントの他に、「大斎節。四旬祭」が同意語として紹介されている。
②『イースターの本』には「イースターの質問箱」の項があり、「(前略)イースターの前からすでに始まっているのです。それをレントと言います。レントというのは日本語では受難節とか四旬節と言います。カトリックでは大斎日と言っていますが、キリストが荒れ野で40日間断食されたことにちなんで、イースターの前の日曜日を抜いた40日間をレントと呼んで、信仰の訓練期として節制、修養、断食などを行う時です。」とある。また、レントという言葉の意味について「レントは英語ですが、古代英語で春を表わすレンテンからきていると言われています。フランス語ではカレムと言い、「40」のことですが、レントには特に「40」の意味はありません。」とある。
③『イースターへの旅路』には「受難節」の項があり、その中の「神への全集中」で、「教会の暦において、今日は灰の水曜日と呼ばれる日です。今日からイースターまでの四六日間、日曜日を別にすると四〇日間、私たちはレント(受難節)の時を歩みます。この期間に私たちは、イエス・キリストの受難と十字架の死を想い起こし、その出来事が私たちにとって、どのような関わりがあるのかを深く問います。」とある。
この他、同項においてはレントに関する説話が集められている。
④『図説キリスト教文化事典』によると「四旬節」の英語として「Lent」と記載されている。「四旬節中日:四旬節の第3木曜日で、カトリック教国の各地では、この日カルナヴァル的な仮装行列が営まれている。」とある。
⑤『岩波キリスト教辞典』によると「四旬節」の説明として「英語のLentは日が長くなる季節(=春)を意味するLengtenが変化した語とされる」とある。
⑥『教会暦』には「第六章 復活祭の準備期間」の項があり、「名称」において「四世紀以来、種々の方法によって、復活祭前四〇日の準備期間の存在が確証されている。(中略)英語のレントLentは、四季との関連を示している(lengthen春で日が長くなることと関連。ドイツ語のLenz参照)。」とある。また、訳注において「ドイツではこの季節を、カトリックでは「断食節と呼び、プロテスタントでは受難節と呼んでいるが、日本ではローマ・カトリック教会もルーテル教会も「四旬節」と、同一の呼称を用いている。」とある。期間中の行事については、同項の「意義」の中で断食について、「祝祭礼拝」では、四旬節前の日曜日、灰の水曜日、四旬節の日曜日及び週日と斎日における行事がまとめられている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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