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ナタマメの栽培方法

質問内容

健康食品によく使われている「ナタマメ」について、その栽培方法が知りたい。

回答内容

①『やさい畑』(2020.3)の記事「ときめき品種を育てよう イチョウイモ、ナタマメ」には、ナタマメについて「原産地は熱帯アジアで、日本に入ってきたのは江戸時代。今も九州南部で栽培される」、「福神漬けの原料の1つ」、「豆は健康茶や歯磨き粉など薬用に使われる」と説明した後、写真とともに、下記のとおり栽培方法を紹介している。
「1 マメ科だが一定量の元肥を入れる マメ科のつる性の一年草で、育て方はつるありインゲンと同じ(P26~27参照)でよい。一般的にマメ類はつるぼけしやすいので施肥を少なくするが、『ナタマメは根粒菌が少ないのでちょっと多めにしましょう。』(後略)」
「2 発芽処理をしてからじかまきする 発芽をスムーズにするために、種まき前に水を吸わせておく。」
「3 片面にネットを張り、つるをはわせる 本葉が4~5枚になったらトンネルを外し、畝の周囲に合掌式に支柱を立てて、片面にキュウリネットを張る。」
「4 1番花が咲いたら追肥を開始する 1番花が咲いたときと1番花のさやが伸び始めたとき、その後は10~14日の間隔で、さやつきのよさを維持するために追肥。」
「5 さやを食べるので若採りを心がける さやが平たくてやわらかいうちが食べごろ。中で豆が大きくなると、さやはかたくなるので、厚さが1㎝になったら収穫適期。」
と記載がある。
 また、種まきは「4月上旬(5月上旬まではトンネル被覆)~5月下旬」、収穫は「8月上旬~10月中旬」と記載がある。

②『野菜園芸大百科 8 第2版』には、「播種・育苗」、「施肥」、「定植・管理」、「収穫」といった一連の栽培方法の他に、栽培環境について「ナタマメは比較的耐乾性があり、他のマメ科作物に比べて耐塩性が高いことが知られている。熱帯原産のため高温を好み、25℃前後の気温が好ましい。広範囲の土壌に生育するが、壌土または砂質土が適し、重粘土では種子の発芽が悪くなる。やや酸性を好み、pH5.0~7.1での栽培が可能である。」と記載がある。

③『現代農業』(2015.7)の記事「ナタマメ 防除いらずで獣害にも強い」には、兵庫県佐用町でのナタマメの栽培方法が紹介されている。
 「播種」、「元肥」、「定植と支柱の設置」、「追肥」、「その他の管理」、「収穫・調製」といった一連の栽培方法の他に、ナタマメは「シカやイノシシ、虫にも食べられない面白い作物」、「大がかりな設備もいらず、空いている土地でちょこちょこできる」という、実際に栽培されている方のコメントも記載されている。

④『世界有用マメ科植物ハンドブック』には、「Canavalia gladiata(Jacq.)DC.」というナタマメの学名の項目の中で、栽培方法が記載されている。なお、和名には、「〔ナタマメ属〕ナタマメ(刀豆または鉈豆)、タテハキ(帯刀)」と記載されている。

⑤『中薬大辞典 第3巻』 には、「トウズ」の項目の中で、栽培方法が記載されている。

回答館・回答団体

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ナタマメの栽培方法

(ナタマメノサイバイホウホウ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
情報源(回答)

①伊藤総司「ときめき品種を育てよう イチョウイモ、ナタマメ」『やさい畑』第19巻2号,2020.3,p.26-27,78-80.
②農文協『野菜園芸大百科 8 第2版』 農山漁村文化協会,2004,516p. 参照はp.478-480.
③尾崎恒生「ナタマメ 防除いらずで獣害にも強い」『現代農業』第94巻第7号,2015.7,p.244-247.
④ジェームズ・A・デューク『世界有用マメ科植物ハンドブック』 雑豆輸入基金協会,1986,589p. 参照はp.58-61.
⑤上海科学技術出版社,小学館『中薬大辞典 第3巻』 小学館,1985,1407〜2109p. 参照はp.1911-1912.

NDC分類
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626:蔬菜園芸、野菜

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