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cloud nineの意味と由来
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①『詳説英語イディオム由来辞典』には「on cloud nine」の項があり、「浮き浮きして、上機嫌で」と意味が掲載されている。由来として、「米国気象局の雲の分類で、cloud nineは(3~4万フィート上空にまで達する)積乱雲のことで、この上にいることは非常に高い(すなわち、最高の)所にいることになることから。nineの代わりにsevenが用いられることがあるが、このsevenは”the seventh heaven”((最上天の))第七天」から来ていると説明されている。
②『日英ことばの文化事典』の「第Ⅳ部 基本単語の組合せなのに直訳すると意味不明のイディオム」には「Cloud 9」の項があり、「Cloud 9は本当に幸せな状態を表す時に用いることばです」と意味の説明がある。また由来として、「その昔、テストパイロットが雲帯上を飛んでいました。気分が高揚した彼は”Cloud 9”(入道雲)の上にいることを基地に無線連絡したのです」と説明しており、「この表現の起源を説明する資料のほとんどは1950年代からこのことばが使用され始めたとしており、これはテストパイロットたちが活躍した時代と一致します」とも書かれている。
③『英語イディオム表現集』には「第8章 自然にかかわるイディオム」の項があり、「be on cloud nine」で「(九番目の雲の上にいる)→『とても幸せな気分である、天にも昇る心地である、有頂天である、(嬉しくて)浮き浮きしている』」と意味が説明されている。また、「cloud nineはもともと、cloud sevenとかseventh heavenと言われていました」とあり、最高の幸せを意味するseventh heavenがcloud nineと呼ばれるようになった理由として、「アメリカ合衆国の気象庁が1つの雲を9つのタイプに分類した最上層部である『9番目の雲』(cloud nine)という専門用語に端を発します。nineは数字の上ではsevenより上位であることから、パイロットたちが言葉遊びで、on cloud sevenの代わりにon cloud nineを使うようになり、後にこれが一般に使われるようになったとされています」と由来が説明されている。
④『気のきいた英語表現180』には「Chapter2 気持ちを伝える言葉いろいろ」の項があり、「I’m on cloud nine.」の意味として「天にも昇る気持ち」と書かれている。「1950年代に定着したこの表現の起源にはふたつの説がある」とし、「アメリカで使われている気象用語から派生した」説は、「雲のタイプは番号で分類され、cloud nineはもっとも上空に発生する積乱雲を指していたので、そこから天高く下界を見下ろすという意味の表現が生まれた」と説明している。もう一つの説として、「50年代のジャズ・ミュージシャンやビート世代が生んだ」というものがあり、「『雲』は天にも昇る気持ち、つまり酒やドラッグで浮かれた状態を指し、それをcloud nineと呼んだ」と説明している。
⑤『英語でオノマトペ表現』には「Part2 心の動きを表現するオノマトペ」という項があり、「4 興奮する」の中で「be on cloud nine」は「『有頂天』という日本語に近い」と説明されており、由来については「気象学では雲は10個に分類され、飛行士が積乱雲の9番目の雲の上を飛んだことに由来する」としている。
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