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岡山藩による福山検地

質問内容

岡山藩が元禄時代に行った、福山検地の様子が分かる資料があるか

回答内容

①『岡山県史 第6巻 近世 1』の「池田綱政の水野領元禄検地」の項目に説明がある。備後国福山の水野家が断絶し、「水野家の遺領は収公されて幕府直轄地となった」「いわゆる『福山検地』を命ぜられたのが岡山藩主池田綱政であった。」などとある。
1699年(元禄12)正月に幕府の勘定頭から指示を受けた旨が説明されている。

②『池田綱政 元禄時代を生きた岡山藩主』には、「元禄一二年正月、岡山藩は幕府から備後国福山御料検地を命じられた。これは、前年に福山藩の水野氏が無嗣断絶となり、その跡地が幕府領とされていたため、その検地が課役として岡山藩に命じられたものであった。二月九日綱政は検地役人を任命する。以後ほぼ一年間をかけて福山検地が行われる。」とある。

③『津田永忠 人と事績』には、「福山検地」に関して、詳しくまとめられている。「検地総奉行には池田靱負、元締役には上坂蔵人と津田永忠、大横目には薄田兵右衛門、勘定頭には安田孫七郎、その下に検地奉行六人、検知見廻り五人、竿先奉行四〇人、竿先見付五二人、そのほかもろもろの係りをきめた」などとある。幕命を受けた際のこと、準備の状況、検地の采配の様子、検地帳づくりの様子などが説明されている。
「津田永忠年譜」内に時系列で記載がある。

④『津田永忠奉公書』の「はじめに」によると「本書は、岡山大学附属図書館収蔵『池田家文庫』(市販のマイクロフィルム)の中から『津田静衛』と表紙に記された『奉公書』の中から、津田永忠関係部分を取り出し、まずその部分を紹介し、ついでそれらの『解読文』と『読み下し文』を並記したものである。」とある。
「元禄十二年(一六九九年)六十歳 備後福山検地の元締役を命ぜられる」と「元禄十三年(一七〇〇年)六十一歳 幕府へ検地結果を報告する 福山の寺社・百姓に検地結果を申し渡す」の項目が挙げられている。

⑤『岡山県農地史』には、「元禄十二年備後福山検地。同検地丈量一例・覚・條々」という項目や、「福山検地。元禄十二年備前に命ず。同十三年検地了。」という項目が挙げられており、「津田永忠之ガ総裁ト為ル」などと説明がある。

⑥『日本の歴史 11 徳川社会のゆらぎ』には、「岡山藩は田畑の等級ごとの石盛をさまざまに操作した四種類の検地帳を作成している。」とあり、石高の計算について幕府とやり取りした様子が説明されている。

⑦『古文書調査記録 第6集 元禄検地と木之庄村』には、岡本家文書が掲載されている。「岡本家文書は、福山市木之庄町岡本勤氏所蔵になる文書で(中略)木之庄村の村政に関する文書、諸記録が多く残されている。」とある。備前岡山藩の検地役人によって実施された、元禄検地に関する史料が翻刻と解説とともに掲載されている。

回答館・回答団体

岡山県立図書館

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岡山藩による福山検地

(オカヤマハンニヨルフクヤマケンチ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
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①岡山県史編纂委員会『岡山県史 第6巻 近世 1』[岡山] 岡山県,1984,791p. 参照はp.518-520.
②倉地克直『池田綱政 元禄時代を生きた岡山藩主』 吉川弘文館,2019,219p. 参照はp.133-134.
③柴田一『津田永忠 人と事績』岡山 特別史跡閑谷学校顕彰保存会,1971,241p. 参照はp.174-183,236.
④岡山市立高島公民館古文書教室『津田永忠奉公書』岡山 岡山市立高島公民館古文書教室,2005,175p. 参照はp.1,146-152.
⑤永山卯三郎『岡山県農地史』[岡山] 世界聖典刊行協会,1979, 684p. 参照はp.601-611,622-623.
⑥倉地克直『日本の歴史 11 徳川社会のゆらぎ』 小学館,2008,366p. 参照はp.62.
⑦福山城博物館友の会『古文書調査記録 第6集 元禄検地と木之庄村』福山 福山城博物館友の会,1983,181p. 参照はp.5,107-143.

NDC分類
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217.5:岡山県

210.5

611:農業経済

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