レファレンスデータベース > クジラの年齢の調べ方
クジラの年齢の調べ方
質問内容
回答内容
①『クジラ・イルカの疑問50』には、「野生のクジラやイルカの年齢を知るためには大きく二つの方法があります」とあり、「ひとつはクジラやイルカの体の標識(自然もしくは人工)から個体を見分け、長期的な観察からその個体の年齢を調べるというものです。例えば、ザトウクジラの尾びれのお腹側の模様や形は人間の指紋のように個体ごとに違うため個体識別に用いることができます」と記述されている。さらに「体の中から年齢を示す形質を見つけ出して、年齢を調べるという方法」が示されている。「現在のところ、ヒゲクジラ類においては耳あか(耳垢栓)、ハクジラ類においては歯が絶対年齢の指標となる最も有用な年齢形質として年齢査定が行われています」とあり、具体的な測定方法についても解説されている。
②『クジラの生態』 では、「鯨類の年齢と成長を推定する方法は、1)飼育法、2)標識放流法、3)年齢形質法がある」と記載されている。「飼育法」では「飼育法は文字通り飼育して年齢と成長を調べる方法で、水族館で生まれた小型鯨類などでは可能である。自然状態と環境が異なるので、結果をそのまま用いることはできないが、補助情報として役立てることはできよう」とある。「標識放流法」では「鯨の大きさを目視で測定し、コード番号が刻印された標識銛を打ち込んだ後、何年か経過した後にその個体が再捕されたときの大きさを測定することによって、年齢と成長を推定することは可能である。この方法では標識を付けた時点の年齢が不明のときは相対年齢しか得られないが、その値は推定でなく比較的正確である」とある。「年齢形質法」は、「煩雑であるが必要かつ重要な方法である。対象生物の年齢が何歳かを判定することを年齢査定といい、年齢査定に用いられる組織を年齢形質という」とあり、耳垢栓や歯の輪紋を数えて年齢を推測する方法について具体的に解説されている。
③『400年生きるサメ、4万年生きる植物』の「年齢・寿命の測り方」という章には、「哺乳類の年齢のもっともよい判定法とされるのは、歯の年齢(層状構造)に基づく方法である」とあり、ハクジラの歯の象牙質が「年齢の判定に使われる」とある。
④『クジラ・イルカの雑学図鑑』には「ヒゲクジラの年齢を測る方法の一つに耳垢(耳垢栓)の縞模様から計測する方法があります」とある。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
カテゴリ情報
![]() | レファレンスデータベース > レファレンス事例データ > 岡山県立図書館 |
---|