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キノコ中毒の症状
質問内容
回答内容
①『新食品衛生学要説 2024年版』には、「毒キノコ中毒を、症状によって分類すると次のようになる。」として、
「・嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸炎症状を呈するもの:ツキヨタケ、クサウラベニタケ、イッポンシメジなど。
・コレラ様の激しい胃腸炎症状を呈し、肝・腎臓機能障害を起こすもの:コレラタケ(ドクアジロガサタケ)、ドクツルタケ、タマゴテングタケなど。
・向精神作用(異常興奮、狂騒状態、幻覚、昏睡など)を呈するもの:ワライタケ、ヒカゲセンボンタケ、シビレタケ、イボテングタケ、ベニテングタケなど。
・副交感神経刺激症状〔分泌腺の分泌(発汗)亢進、縮瞳、諸臓器の痙攣性収縮など〕を呈するもの:シロトマヤタケなど。」
と記載がある。
また、一覧表「主な毒キノコと毒成分および症状」にて、「ツキヨタケ」、「クサウラベニタケ」、「イッポンシメジ」、「カキシメジ」、「コレラタケ」、「タマゴテングタケ」、「シロタマゴテングタケ」、「ドクツルタケ」、「テングタケ」、「ベニテングタケ」、「シロトマヤタケ」、「オオキヌハダトマヤタケ」について、中毒症状と有毒成分について記載されている。
さらに、キノコ中毒の過去の発生事例について、「テングタケ科有毒キノコによる食中毒」(2019年9月、場所不明)、「ニセクロハツによる食中毒」(2018年9月、三重県桑名市)、「クサウラベニタケ(推定)による食中毒」(2020年10月、栃木県栃木市)、「野生キノコによる食中毒」(2016年8月、栃木県日光市)、「ドクササコによる食中毒」(2016年11月、兵庫県豊岡市)(2010年10~11月、石川県羽咋市)、「カブラアセタケによる食中毒」(2015年6月、鳥取県西伯郡)、「オオワライタケによる食中毒」(2012年10月、富山県黒部市)、「ツキヨタケによる食中毒」(2021年9月、秋田県横手市)の8例を挙げ、中毒症状と原因や毒成分が詳しく記載されている。
②『図解食品衛生学 第6版』にも、一覧表「主な毒きのこの毒性からみた分類と有毒成分」にて、中毒症状ごとに菌名と毒成分が記載されている。
③『おいしいきのこ毒きのこ』では、①・②と同様の中毒症状の記載がある。また、注意したい毒キノコが60種類がカラー写真で掲載され、それぞれについて、キノコの特徴や中毒症例(症状)が記載されている。
④『日本の毒きのこ』では、約200種の毒キノコの写真が掲載され、形態的特徴、生態、毒成分などともに、中毒症状が記載されている。そのほか、巻末には「きのこ中毒の歴史」、「きのこで中毒したらどうするか‐応急処置と治療法‐」、「幻覚性きのこについて」、「主な毒成分の化学構造と作用」についても記載されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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