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上皇后さま(美智子さま)の御歌集『瀬音』
質問内容
回答内容
①『瀬音』の「御歌集『瀬音』の刊行に寄せて」には刊行の経緯や収録されている歌の背景などが記載されている。その中で書名について昭和五十六年、「音」を御題とする新年歌会始で詠まれた「わが君のー」に由るものとの記述がある。また、皇后様が「秩父多摩国立公園での記念式典」から還御後、「陛下とご同乗のお召車に、長いこと添って聞こえていた瀬音のことをお話し下さった」とあり、「その日のお記憶から」この歌が作られたとの記述もある。
②『祈り』の「第一部 美智子さま 折々の御歌 第二章 昭和の御歌(後期)」には「四 そう」があり、歌の生まれた背景と皇后陛下御歌集の題を『瀬音』とした理由について①の資料と同様の記述がある。またもうひとつの理由を、この歌の発表から御歌集刊行までの十六年間、美智子さまが「公私にわたり悲喜こもごもの出来事に向き合ってこられた。そして、その折々、かつて御自身が詠まれたこの御歌を思い返し、支えられ、背中を押されながら、『わが君』に添う自らのあり方を模索されてきたのではないだろうか。『瀬音』は原点であり、到達点なのかもしれない。」と考察している。
③『平成の大みうたを仰ぐ』には「第二部 天皇・皇后両陛下の御心を仰ぎて」の中に「皇后陛下御歌集『瀬音』を読む」がある。①の資料と同様、「御歌集の名『瀬音』は、昭和五十六年歌会始御題『音』を詠まれた左の御歌に由る。」とあり、歌が紹介されている。また、『瀬音』に収録された複数の歌の解説も掲載されている。
④『皇后宮(きさいのみや)美智子さま祈りの御歌』では御歌集『瀬音』のフランス語訳を手がけた著者が、翻訳作業を終えた後の回想や各国の反響などについて記している。「第一部 こころの瀬音 第二章 御所の長い廊下」の「御歌をめぐって」には、皇后陛下に招かれた際に仏訳御歌集の題名「セオト」の「瀬」や「音」という言葉の訳に苦労したことをお話ししたとのエピソードがあり、「【研究篇】 一『セオトーせせらぎの歌』五十三首 原詩・仏訳と註解」には実際の仏訳が掲載されている。また、「第二部 響く木霊 -アフリカから」の「遠いブルースの原音」には、御歌集のポルトガル語訳を始めたアンゴラの一女性の「セオト」に関するエピソードが紹介されている。
⑤「御歌集『瀬音』と美智子皇后の『癒し』」では、御歌集『瀬音』に収録されている複数の歌を挙げ、それぞれの背景などについて解説されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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