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牛窓にあった「鯉のぼり図書館」
質問内容
回答内容
①『教育時報』516号には、「鯉のぼり図書館」を設立した為房吉夫氏による「子供図書館活動を通して」と題した記事が掲載されている。
自身の子ども時代の読書体験や生涯学習について述べた後「私は本こそ生涯学習の基本であり、したがって図書館こそ、その拠点にすべきであると信じています。このようなことから、図書館を作ることになったのですが、その意志を強固にしたのは、一九七〇年、日本理科学会のアメリカ視察旅行に参加したことでした。」と記されている。
また、開館後の状況について「昭和六十二年一月九日にオープンしましたが、そのとき、蔵書三千冊、書架は空っぽでした。(中略)平成二年九月、七千冊になり貸し出しを始めて、当館利用者はぐっと増えました。」と記されている。
その他、「運営は収入0で支出のみ」「当館の名称が『鯉のぼり図書館』というので子供専門と勘違いしている人々が多いようです。」「私立図書館ですから、後継者を探すのに苦労しています。」等と記されている。
為房氏の顔写真や「鯉のぼり図書館」の外観、館内で読書する子供たちの様子を写した写真も掲載されている。
②『岡山のとしょかん No.45』の「ニュース」欄に、「牛窓町に子供図書館『鯉のぼり図書館』がオープン。(読売62・1・11)」と記されている。
また、③『岡山のとしょかん No.49』の「入会施設」欄に「鯉のぼり文庫」と記されている施設がある。
④『読売新聞』(岡山版) 昭和62(1987)年1月11日では、「私財つぎ込み図書館」の見出しで、同年1月10日にオープンした「鯉のぼり図書館」が紹介されている。
開館に至った構想として、「図書館設立の構想は四十六年、吉夫さんが(中略)研修で三週間アメリカで過ごした際、各地の博物館が無料で開放され、だれもが自由に勉強している様子を見て芽ばえた。」と記されている。
また、費用や施設概要については、「為房吉夫さん、畿子さん夫婦が退職金など私財約五千万円をつぎ込んで建設していた図書館」「だれでも無料で利用できる施設」「図書館は敷地三百三十四平方メートル、鉄筋二階建て延べ約二百四十平方メートル。一階が視聴覚室、二階が図書室で、計百人を収容できる。図書は(中略)三千冊。またクラシック音楽などのレコードは五百枚、ドキュメンタリーフィルムなども五十本余りある。」「館名は子供たちの健やかな成長を願って付けられた。」と記されている。
その他、開館時間について「当面、土曜日午後一-五時と日曜日午前九時半-午後五時。」と記されている。
さらに、図書館の外観と為房夫妻の写真も掲載されている。
⑤『山陽新聞』昭和62(1987)年1月9日では、「退職金投じ図書館造る」の見出しで、同年1月10日にオープンする「鯉のぼり図書館」が紹介されている。
上記④の記事と同様の内容の他、費用の五千万円の内訳について「土地を約二千万円で購入、(中略)三千万円をかけて図書館建設を進めていた。」と記されている。
また、蔵書構成について「蔵書は現在三千冊。うち子ども向け図書が千冊。子ども用の人物伝、各種スポーツ入門、日本の歴史(まんが)や日本動・植物、天体など新しい本がずらり。一般用も(中略)現代生物科学、現代生物学大系や文学全集などがそろっている。」と記されており、図書館の外観と「収集する本を整理する為房さん夫妻」の写真も掲載されている。
⑥『広報うしまど No.257』では、「鯉のぼり図書館 1月10日オープン」の見出しで「鯉のぼり図書館」が紹介されてる。
開館に至った経緯について、「地方の子供たちにも手軽に利用できる図書館があればと思って」いたこと、「昭和46年(中略)アメリカ視察研修で、無料で一日学習できる図書館を各地で見学し、自分もいつかこのような図書館を作りたいと考えるように」なったことが記されている。
また、蔵書構成や開館日時、館名の由来、外観写真と為房さん夫妻の写真も掲載されている。
⑦『岡山県図書館情報ガイド』では、「図書館(その他)」の施設として「鯉のぼり図書館」が紹介されている。概要として、「住所、電話番号」「開館時間」「開館日」「公開」「複写」「資料数」の項目があげられており、「資料数」の項目には、図書、雑誌の冊数と、視聴覚資料の種別や点数等が記されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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