かいとうないよう
分社化とは、複数の事業単位を組織的に別法人とし、親会社を中心とした企業グループ経営を行うことです。分社経営の主なメリット・デメリットは次のようなものです。 メリット (ア)独立採算性の強化 (イ)権限委譲による意思決定の迅速化 (ウ)専門性の強化 (エ)親会社の役員・社員の受皿 (オ)事業特性・地域実態に応じた雇用等 デメリット (ア)管理・間接部門の重複によるコストアップの危険性 (イ)子会社の事業領域が拡大してくると、グループとしての意思統一が困難 (ウ)子会社社員のモラール低下の可能性等 分社化の従来の方法は、新会社を設立し、あるいは既存の会社を利用して、その受皿会社に事業の一部を移転する方法が一般的に取られてきました。 具体的には、①営業を現物出資して新会社を設立する方法(商法168条1項5号 ②新会社に事後設立の方法により営業を譲渡する方法(商法246条) ③設立後2年を超える会社に営業を譲渡する方法 等がありますが、いずれも手続きが煩雑であり多大な労力とコストがかかります。このような状況のもと、企業再編促進の法整備として平成12年の商法改正により手続きの簡素化を図ったいわゆる会社分割法制が創設され、平成13年4月から施行されました。 尚、分社経営する場合最も留意しなければならないのは人事処遇です。子会社社員のモラール低下を発生させないため、 ①適正な人事配置 ②左遷等のイメージ ③分社化への理解徹底を図る必要があります。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団