かいとうないよう
CADシステムを有効に活用する為には、必要なデータを必要なときにすぐ得られるようにきちんと管理しておく必要がある。図面管理システムは、図面データを保管しておく機能、キーワードなどで検索できる機能、技術部門が図面庫で行っていた図面管理業務(入出庫や参照出図、図面のバージョン管理など)に相当する機能を持つが、ここでは四つのシステムに分類する。 一つは、CADシステムが単独で提供しているもので、データをファイルと位置づけて、図面名や作成者、作成日などを検索しやすいようにテーブル形式で提供しているものである。 図面管理と一般に呼ばれるものは、二番以降である。検索機能はRDB(例えばORACLE等のリレーショナルデータベース)を利用して、CADシステムとは独立させ、サーバとして運用させるケースが多い。これは、複数のCADシステムをクライアントとして、他CADシステムからも図面参照等を行いやすくする為である。 複合図面管理システムとは、前記のCADデータに限らず、ラスター図面(次項説明)も取り扱う機能を持たせたもの。 最近では、製品情報管理、いわゆるPDMに注目が集まっている。 既存図面をイメージスキャナで読み込んだデータをラスターデータといい、CADで作画したデータをベクター(ベクトル)データといいます。 CADが普及したとは行っても、未だ手書きでの図面はたくさんあります。この、手書き図面をCADで取込んで、一括管理したいという顧客要求は結構あります。 この時の対応策として、ラスターデータで管理をしていく手と、スキャナーで読み込んだラスターデータを自動的にベクターデータに変換してCAD図面化する方法があります。 前者はスキャナーから図面を読み込んで、ビットマップ形式で別ファイルで管理すれば良いのですが、後者の場合、図面をラスターデータに変換後、更にベクターデータに変換する必要がある為、スキャナの認識率が重要です。100%のベクター化は望めないと考えるべきで、ベクターデータに変換後も修正作業が発生するし、その工数は膨大となります。 提案する場合は、前者のラスターデータのまま情報管理する方法です。当然ながら、データ量は圧倒的にラスターのほうが多くなりますが、ディスクの単価を考えてもラスターデータ管理を推奨して下さい。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団