かいとうないよう
VEは、機能と原価の関係を分析的に研究することによって、価値の高い製品やサービスを作り出す考え方や技法を総称したものです。田中 雅康著『VE(価値分析)』マネジメント社(1985年)では、使用価値を実用価値と美的価値に分けています。実用的に優れていても、デザインが悪くては、製品は売れません。 この本には、VEの考え方と具体的な進め方が書かれています。①対象物の選定、②機能の定義、③機能整理、④機能の評価と機能別原価の計算、⑤価値改善の目標設定、⑥改善案の作成、⑦提案とフォローアップ、です。 以前は、実際に製品を分解して、モノを前にしてVEを行っていました。この方法では既存の設備があるため、なかなか改善が進みません。現在では、新製品開発を行う時にVEを行うのがほとんどです。実際の分析方法は、モノを前にして行う場合と全く変わりません。設計図と概略図を前にして機能と原価の関係を調べるのです。製品開発の初期に重点的に負荷をかける方が、製品開発はうまく行くと言われています。⑤価値改善の目標設定は製品開発時の価格目標が優先されるため、あまり意味を持たなくなっています。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団