かいとうないよう
注文品種と数量について、加工手順、機械設備の情報と、標準時間資料および保有人員などの資料から、計画期間における所要工数を算定することを工数計画という。つまり仕事量を時間の単位で表して、工程・職場ごとの能力、仕事量(負荷)、及び余力を把握し、人や設備を有効に稼働させるように調整すること。1)工数計画の重点は、①日程計画の基礎とするため、各作業に要する工数を算定する。②職場別、工程別の基準能力を正確に把握する。③各注文量を作業時間単位に換算する。段取り時間や余裕も含めた加工時間を算出する。それらを各仕事別、各工程別に集計して計画期間における総仕事量を時間単位で求める。④計画期間中の保有人員と保有機械設備の能力を工程別あるいは職場別に求め、これを基準能力と呼ぶ。工数計画の運営面では、不良や手直しの発生分をあらかじめ見込んでおく。2)工数計画で作成された総仕事量、工程別所要工数(仕事量)などの総合負荷計画と総基準能力、工程別基準能力についての情報から、それぞれの注文の納期などを考慮して、工程別の負荷量を決定する。3)余力管理は、生産能力から必要な負荷を差引いた余力を把握し、その対策として能力又は負荷を調整する管理である。工数計画の段階における意志決定の手法として、また実施段階における統制機能としての意味をもつ。余力管理の方法は、①余力が負(過剰な負荷)のときの対策としては、他部門からの応援、外注の利用、パート・アルバイトの活用、従業員の採用、設備の新・増設、生産の前倒し・繰延べ等の平準化、納期の変更などがあげられる。②余力が正(能力が余剰)のときの対策としては、他部門への応援、外注分の内製化、生産予定の前倒し、納期の変更、教育・訓練の実施、改善・試験の実施、有給休暇の計画的取得などがあげられる。多能工化と職場間相互応援体制が重要である。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団