かいとうないよう
現状調査を的確に行うことにより、改善への途が開かれる。1)製品品種と製造量の現状把握。主要な製品を対象として実施する。金額・数量ベースで、全製品の70%から80%を選定する。この製品毎に製品調査票を作成する。記載項目は、製品の名称、コード番号、月間製造量、1ロット量、原材料と使用量、製造工程、使用設備・機器、製品荷姿。2)原材料品種と使用量の現状把握。上記の製品に使用される原材料に限定するか、全原材料の70%から80%の主要原材料を選定する。この原材料毎に原材料調査票を作成する。記載項目は、原材料の名称、原材料コード番号、月間使用量、原材料荷姿、貯蔵場所・貯蔵形態、原材料の物性・仕様、入荷時の1ロットの量、入荷時の荷姿。3)工程分析。各製品毎に工程分析図を作成する。原材料から製品までのプロセスを、JISに規定されている、○・▽・◇・□・D等の記号を用いて記載する。4)マテリアルバランスシート(物質収支)を作成する。設備・機器の順序に従い、その設備・機器に入る物質の名称並びに数量と、その設備・機器から出る物質の名称及び数量を記載する。発生するロスを計量できるものは、できる限り計測して記載する。5)理論原単位を製品毎にまた原材料毎に試算を行なう。6)原価計算。変動費の内原材料費のみを主体として、原価計算を行う。7)改善の検討。実際の原単位と理論原単位との乖離の大なるものとか、原価項目の高いもの、ロスの大きいものを対象として改善の検討を行う。改善の着眼点は、内容によりさまざまであるが、発生要因の要因分析、製造条件の変更の可否、作業方法の改良の余地の有無、設備の改造、圧力・温度などのパラメーターの自動制御化、自動化、部分的な管理の強化、治工具の採用、管理図の作成、作業員の注意の喚起などが挙げられる。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団