かいとうないよう
トヨタの全社的TQM(TOTALQUALITYMANAGEMENT)は、製造レベルでのTPS(TOYOTAPRODUCTIONSYSTEM―トヨタ生産システムでジャストインタイムと自働化を基準とした生産哲学及び経営哲学)を中心に、製品開発・設計段階のTDS(TOYOTADEVELOPMENTSYSTEM)と販売・サービスレベルのTMS(TOYOTAMARKETINGSYSTEM)で成り立っています。過去のTPS活動が生産分野に限られていた実践哲学であったものを、生産準備→新車開発や物流→販売レベルの両側へ展開した、いわば技術/生産/販売の三部門が一体となった活動です。この活動には、ITの活用により単なる物造りから人とコンピュータによる情報・知識加工業に変わりつつあるといえます。これらは、①お客様重視、②絶えざる改善、③全員参加の三点が基本精神となっており、この活動によって調和ある成長を目指しています。ITとTQMの関連では、トヨタは「顧客満足にフォーカスしたIT化」と「人が改善可能なIT化」及び「実績、評価、プロセスが見えるIT化」を据えています。①の顧客満足へのフォーカスでは、CSからCD(CUSTOMERDELIGHT―満足を超えた驚き)へ、さらに車というハ-ドを提供することから車社会の生涯価値(LIFETIMEVALUE)のあるソフトサービスの提供へと移ってきています。②の改善では、日常活動の中での改善とイノベーション(革新)を繰り返しながら継続的改善を行います。③の見えるIT化では、ビジネスプロセスの可視化及び情報共有環境によるコラボレーション等があります。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団