かいとうないよう
製造のリードタイムとは、材料入手後に加工を始めてから、完成し出荷工程(この後は物流リードタイムになります)に移るまでの時間を示しています。もちろん納期だけが間に合っても、品質、量と同時に仕様も満足させなければリードタイムを守ったことにはなりません。また、計画以上に早くつくりすぎることも大きなムダになります。製造リードタイムの中には、付加価値を生む加工時間と手待ち、運搬、検査などの停滞時間があります。一般的にワーク(加工等の対象となる製品)が変化していない時(つまり加工とか移動をしていない)はすべてムダと言われています。従って、リードタイム短縮は、加工時間と同様に停滞時間をいかに減少させるかということになります。リードタイム短縮の意義は以下のように考えられます。(1)競争力アップ-QCDの一つで、品質、コストとともに短納期(短いリードタイム)はモノづくりの原点です。場合によってはコスト以上の競争力になることもあります。(2)フレキシブルなライン-リードタイムが短く、工程内の仕掛かりが少ないと、製品が変わっても簡単にラインの切替えができます。(3)コストダウン-リードタイム短縮を実現するためには、ムダのない、流れの良い、短いスマートなラインをつくる必要があります。もちろん不良品が発生していたのでは短縮できません。つまり短縮の素地があるということは自然にコストも下がります。リードタイム調査は、素材の状態から製品になるまでの時間を計測して、実際のリードタイムを調査します。方法としては、素材の時点でペンキやテープなどでマーキングし、それらが製品になるまで追っていきます。計測時間は加工時間とそれ以外の停滞時間に分けます。そして個々の作業単位の時間が短くなるよう検討していきます。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団