かいとうないよう
企業を取り巻くリスクには企業の経営資源(資産(建物、設備等、自動車)・人(役職員)・カネ(利益・費用))に対して企業の外部環境から事故(火災・爆発等)や自然災害(地震・台風など)による損失や企業の外部関係者(取引企業、消費者など)からの賠償責任請求に伴う損害があります。火災により建物や機械等が焼失したら再調達する費用がかかりますし、一定期間休業することで利益の減少あるいは営業継続のため代替生産による費用が別途必要になります。事業所内の火災・爆発等事故はまた従業員の労働災害にも直結しており、また社有車の交通事故や通勤途上の事故による傷害も懸念されます。事故防止・損失軽減を「リスクコントロール」、損失発生時の資金補填を「リスクファイナンシング」といいますが、この両方を組み合わせて小さなコストで最大の効果を得ようとするのが「リスクマネジメント」です。事故の発生リスクが予想される事業や業務・サービスの実施を回避することや事故発生防止策の実施が事故そのものの発生を減らし、また事故・自然災害が起き損失が発生した場合に損失が最小限に収まるように拡大防止策・再発防止策を実施することがリスク管理の前段です。防火管理体制を確保し、従業員教育を徹底することや緊急対応マニュアルを整備し年2回は防火訓練を行うことなどが「リスクコントロール」の一例です。最後に最低限に押さえ込んだ損失が一旦発生した場合に利益の減少につながらないように事前に保険加入することで社外にリスクを転嫁することで最終的に事故の損失を回避することが検討されます。リスクを自社内に保有することで事故がなければ負担をゼロにすることができる一方で損害発生した際に資金支出することで保険料よりコストが大きくなってしまうので、一般的には保険活用が有効です。自社に最適な保険活用方法は保険会社にご相談ください。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団