かいとうないよう
経験的にほとんどの商品は、市場への導入期、成長期、成熟期、衰退期のライフサイクル曲線を描くことが知られています。それ以外にも、商品が異なると違った曲線を示すので注意が必要です。例えば、流行商品はTVや雑誌に採り上げられて急成長しますが、ある時点を境に売上が急落下し、曲線と言うよりも直線的なライフサイクルを示します。さて、継続か終売かの判断の仕方を以下に述べます。まず①売上が予想に反して低迷、あるいは衰退している新商品を問題商品として選びます。次に②その商品の打ち切りが製造に及ぼすデメリットはどの程度かを調べます。例えば原材料の購入契約が破棄出来ない、新設備投資が過大であるなどのデメリットが大であれば継続とします。③商品コンセプトを再チェックし、顧客に受け入れられる内容であれば継続します。④商品コンセプトに合致した商品が製造できているかを、品質・機能面でチェックします。もしも修正が必要とされ、可能であれば継続であり、不可能なら終売です。⑤デザインやネーミングは、商品コンセプトに合致したものかどうかをチェックします。合致していなければ、デザインやネーミングを変更します。⑥新商品価格が顧客に受け入れられているかをチェックします。割高感がある場合、コストダウンを実現できるなら価格改定をします。そうでないなら終売にします。⑦流通チャネルや販売方法は、早く効率がよいかをチェックします。出来ていないならチャネルの見直しをします。⑧競争商品が複数表れ、市場規模が拡大しそれと正相関の関係で、自社商品の売上が増大しているかをチェックします。対策が講じられるようであれば継続します。そうでなければ終売です。こうして見てきますと、終売基準は延命機会を早めに見つけ対策を講ずるための方策とも言えます。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団