かいとうないよう
世の中を便利にし、利益を上げ続けるような商品は、必ずパテントで満ちあふれています。自社にとって重要な商品であればあるほど、パテントでガードを固めて、ライバルの参入を防止する必要があります。パテントの目的は、発明や発見を広く世の中に公開し、また発明発見者の商的な権利を守ることの2つです。すなわち2面性を持っているということです。この2つの目的によって、パテントは企業戦略にとって最大の武器ともなり、また脅威ともなります。貴社がパテント戦略を選択するに当たり、認識しておかなければならない最も重要なパテントの性格は、①独占所有権②先願主義③公開主義ということです。企業にとって最大のメリットは、①の独占所有権でしょう。他社がほしがるような重要な発明であるほど、ライバルへの差別化が可能となり、市場を独占できるからです。また日本では②の先願主義を採っていることから、ライバルより1日でも早く出願することによって、特許の権利を得て果実を独占することができます。逆に自社では既に発明していた内容でも、他社に早く出願されると権利を失ってしまうことになります。③の公開主義とは、発明の技術的な内容はライバルがそのまま知ることになるということです。裏を返せばライバル社のパテント情報について自社も知ることができるということになります。戦略的にはライバル社への技術的けん制にも使えるし、ライバルの動向を知ったり、さらに上位発明や周辺発明の足がかりをつかめることになります。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県産業振興財団