かいとうないよう
資料①『岡山市の地名』には,索引に「松の町」があり,該当ページを見ると「尾上町」(おのえまち)の説明の中に「松の町」のことが出てくる。現在の岡山市北区中央町・東中央町・南中央町にあたる。町の沿革について,又市町(のちの高砂町)の周辺の町化していない地域が二郎三郎町となり,次いで松の町,1676(延宝四)年に尾上町になったようだと説明している。資料②『吉備群書集成』にある「吉備温故秘録」の「尾上町」の説明には,1635(寛永十二)年5月18日の検地帳では「二郎三郎町」,1665(寛文五)年11月11日の検地帳では「松の町」,1677(延宝五)年11月11日の検地帳では「尾上町」となっていることや,はじめ花の露屋二郎三郎がこの町をつくったので町の名になったことも紹介している。資料③『日本歴史地名大系第三四巻 岡山県の地名』には,尾上町が,1674(延宝二)年の御留書(国富文書)には「お之町」とあり,同四年に尾上町と改名した(「緒用留」同文書)ことが紹介してある。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県立図書館