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九州の福岡の地名の由来について
しつもんないよう
かいとうないよう
・『角川日本地名大辞典 33 岡山県』(資料①)の「ふくおか 福岡<長船町>」 の項目には、「当地は黒田氏の故地にあたり、慶長6年黒田長政が筑前国福崎に新城を築城した際、当地名にちなみ福岡と命名した。」とある。また、『角川日本地名大辞典 40 福岡県』(資料②)の「ふくおか 福岡<福岡市>」の項目にも、「地名は、慶長6年黒田長政が那珂郡警固村福崎の地に築城し、黒田氏の故地備前国邑久郡福岡の地名にちなみ命名したものという。」とある。
・『岡山県通史 上編』(資料③)によると、「筑前福岡の藩祖、黒田孝高の祖先は一時備前福岡に居りぬ。之に因り黒田家は博多の西に築城して福岡と命名したりと、此説は筑前國續風土記にも見ゆ。」と記述がある。
・資料③を受け、『筑前國續風土記 巻之三』〈『福岡県史資料 続 第4輯 地誌編 第1』(資料④)より〉を確認すると、「抑此邑の名を福岡とと號せられしは、長政公先祖は、江州佐々木一族たりしか、長政公の曾祖父黒田左近大夫高政公、故有て備前國邑久郡福岡の里に移り玉ふ。其子下野守重隆も、福岡の産也。長政公其本を思ひ出して、先祖の住給ひし所の名を用ひて、かく名付玉ひしとそ。」と記載がある。
・『福岡県史 通史編 福岡藩1』(資料⑤)にも、「黒田家の故地、備前国邑久郡福岡から城名をとる」と記載している。この出典は、「『新訂黒田家譜』一(p.463)」とある。
また、「城下町福岡の建設と町人の移住」の項目の中にも、「黒田氏発祥の地備前国邑久郡福岡に因んで福岡と名づけた。」と記してある。
・資料⑤を受け、『黒田家譜 第1巻』(資料⑥)を確認すると、上記について記述があった。
・『邑久郡史 上巻』(昭和28年の復刻・資料⑦)にある「黒田氏の発祥」の項目には、『備前軍記』を出典として、「松千代丸は黒田筑前守長政と名乗、筑前国を一円に給り、今に至り其子孫さかへ筑前の大宰府の辺に城を築き、是を福岡と名付名城あるも、美濃入道宗円の出生せし所の佳名をとられしといふ。」と記載している。
また『雑集私記』を出典として、「黒田長政、筑前に入部有て城下を福岡と改玉ふは、福岡村の所以なりとあり。」と記載している。
・資料⑦を受け、『備前軍記』〈『吉備群書集成 第3輯 戦記部』(資料⑧)より〉を確認すると、上記について確認できた。
・『雑集私記』は、当館に所蔵がない。
・そのほか、『邑久郡誌 第1編』(大正2~4年刊の復刻・資料⑨)、『備前福岡町並み歴史散歩 備前福岡史跡保存会会報 第24号(特別号)』(資料⑩)、『備前福岡歴史物語 備前福岡史跡保存会会報 第23号(特別号)』(資料⑪)、『長船町歴史の散歩道』(資料⑫)にも、九州の福岡の地名と岡山県の備前福岡について記載がある。
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