レファレンスデータベース > 岡山県での十五夜(中秋の名月)の風習について
岡山県での十五夜(中秋の名月)の風習について
しつもんないよう
かいとうないよう
(1)『岡山県大百科事典』(山陽新聞社,1980)にて、「十五夜」「中秋の名月」「風習」などの項目を探すが、記載がない。
(2)デジタル岡山大百科の「郷土情報ネットワーク」において「十五夜」でキーワード検索すると、
『岡山県史 第16巻,民俗 2』(資料①)
『鴨方町史 民俗編』(資料②)
『旭町誌 民俗編』(資料③)がヒットする。
中でも、『岡山県史 第16巻 民俗Ⅱ』(資料①)には、十五夜に行う県内のいろいろな風習が記述されおり、川上村や落合町、津山市周辺の芋名月や、高梁市やその周辺の名月雑炊などが紹介されている。また、「岡山市西大寺金岡では十五になった娘が月の光で糠袋を縫う習慣があった。岡山市の旧市内でも十五歳の女の子にその習わしがあった。」という記述がある。
他の市町村史誌の民俗関係の部分を確認すると、
『長船町史 民俗編』(資料④)
『鏡野町史 民俗編』(資料⑤)
『金光町史 民俗編』(資料⑥)
などにも、簡単な十五夜の記載がある。
(3) 習俗の郷土資料を確認する。
『岡山県の食習俗』(資料⑦)には、十五夜の風習が「名月」の項目に記載されている。県内各地域における陰暦8月15日における風習が詳細に記載されている。
たとえば、下記のような風習がある。
「旧八月十五日お月様に丸いもの―団子、柿、梨など-を供える。また枝豆、里芋も供える。(各地)」
「この日なり物を盗んでもとがめられないといっていた(浮田村)(上道郡)」
「団子汁とか月見団子を食う。(岩田村)」
「南瓜の味噌汁、乾鯟と馬鈴薯の煮付けをこしらえる(大井村)(吉備郡)」
「名月雑炊といって、菜葉、大根を入れて雑炊をする。(巨瀬村)」
※地域名は、この本が発行された1961年(昭和36)当時の旧市町村名にて記載されている。
このほか、『おかやまふるさと歳時記』(資料⑧)、
『岡山の祭りと行事 下巻』(資料⑨)
『岡山の冠婚葬祭 新版』(資料⑩)
等にも、十五夜に行う月見等について簡単な記述がある。
かいとうかん・かいとうだんたい
岡山県立図書館
カテゴリじょうほう
![]() | レファレンスデータベース > レファレンス事例データ > 岡山県立図書館 |
---|