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学級崩壊の原因について
しつもんないよう
かいとうないよう
『学校教育辞典』によると、国立教育研究所が文部省の委嘱を受けて1999(平成11)年に行った調査では、150の対象学級のうち、「教師の学級経営が柔軟性を欠いている事例」が7割、指導力のある教師でも指導が困難な特別な配慮や支援の必要な子どもがいる事例が3割であったと述べられている。このことについて「国立教育研究所広報第124号(平成12年1月発行) 学級経営をめぐる問題の現状とその対応―関係者間の信頼と魅力ある学校づくり―」をみると、学級がうまく機能しない状況の要因が類似しているものを10の類型に分類しており、その中に「ケース7 学級経営が柔軟性を欠いている事例(74学級)」、「ケース2 特別な教育的配慮や支援を必要とする子どもがいる事例 (26学級)」となっている。ただこのことについては「教師の責任が7割という責任論の数値化を意味しない。問題の要因として、教師の指導力をその一因とした事例が約7割あったという意味である」と補足説明がなされている。
では、指導力不足とは具体的にどのようなことなのだろうか。『学級崩壊に学ぶ』によると、学級崩壊している先生の指導行動のタイプは大きく2つで、管理的な教師タイプと指導ができない放任か友だち教師タイプである。前者が約8割で後者が2割である。管理的な教師タイプとは学習指導・生徒指導を重視して自己の確立の援助が乏しいタイプであり、放任か友だち教師タイプとは、機械的に授業を進めて、子ども同士の友だち関係の形成や集団作りを計画的にしない、指導すべきところで指導できない教師のパターンである。いずれも、学習指導、生徒指導、自己の確立の援助が偏ったり、乏しかったりすることが子どもたちの不満やストレスへつながり、学級崩壊が生じるようである。
かいとうかん・かいとうだんたい
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