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ザリガニの寄生虫
しつもんないよう
かいとうないよう
ザリガニに寄生する生き物としては、①『ザリガニの生物学』に、「とくにザリガニ類と密接な関係が知られているのは、扁形動物のテムノケファーラ類Temnocephalida(ツノウズムシ類、切頭類とも呼ばれる)、環形動物のヒルミミズ類BranhiobdellidaおよびEntocytheridae科の貝形虫類(甲殻類)である。コケムシ類やワムシ類がザリガニの体表からみつかった例もあるが、ザリガニ類との関係は不明である。このほかにも、ソコミジンコ類など、自由生活を送る微小な水生動物のなかには、ザリガニを「礫」代わりに生活空間として利用して、その表面に棲むものも少なくない。」と書かれており、ザリガニ類に随伴する動物のなかで国内での知見が比較的豊富なヒルミミズ類に焦点を絞り、分布やザリガニ類との関係を紹介している。
また、アメリカザリガニの記載はないが、②『エビ・カニ・ザリガニ』には、「カニ類については、扁形動物の肺吸虫Paragonimusの中間宿主としての危険性が指摘されている。」「このほか淡水性のカニ類は、河川盲目症をひきおこす回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)を媒介する昆虫のブユ(Simulium spp.)の宿主になっており、アフリカではいまでも多くの人々を苦しめている。十分熱を通せば問題ないが、生食や半生食での摂取は危険性が増大する。」と書かれている。
②に記載の肺吸虫については、③『頭にくる虫のはなし』に、肺吸虫がヒトへ感染して起こる「肺吸虫症」を中心に、肺吸虫の発見からその種類、ヒトの脳へ寄生する過程などが綴られている。
④『寄生虫病学』にはウェステルマン肺吸虫について、分類・形態、生活環、治療、対策など細かく書かれている。
更に⑤『寄生虫ビジュアル図鑑』は、ウェステルマン肺吸虫の写真が大きく掲載されており、ヒトに感染した時の症状や、脳に寄生することもあること、感染の予防法(生食を避ける、調理器具が肺吸虫の幼虫で汚染されないようにする)などが記載されている。
寄生虫がいる場合の食べ方は、⑥『ザリガニ飼育ノート』の「ザリガニって食べることができるの?」という問いに対して、「ザリガニには肺吸虫のような寄生虫がいますので、そのまま生で食べるのはとても危険です。十分に加熱してから食べるようにしましょう。」と、記載がある。
かいとうかん・かいとうだんたい
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