デジタルおかやまだいひゃっか | おかやまけんりつとしょかん

月虹

しつもんないよう

夜に見える虹について知りたい。

かいとうないよう

①『授業虹の科学』
p.106「月虹(ムーンボウ)について」の項目に、「太陽の光のかわりに、月の光が水滴に当たって虹がかかることがあります。その光は強くなければならないので、満月の前後でなければならないとされています。そのときににわか雨が降らなければならず、見るチャンスはきわめて少なく」とある。またアリストテレスが月虹について記していることを紹介している。色については「月による虹は、白っぽく見えます。しかし、これは光が弱いための視覚効果によるもので、じっさいに高感度カメラで写真に撮れば、ふつうに色が現れます。月の光は太陽の光が月の表面で反射した光によるものですから、太陽の光の色の各成分をもっていることの現れです。」とある。

②『水滴と氷晶がつくりだす空の虹色ハンドブック』
p.25「月虹」の項目に、英語表記で「Moon-bow、Lunar Rainbow」とある。「月の光によって現れる虹。太陽光が月光にかわっただけで、出現のしくみは主虹や副虹と同じ。しかし、月の光は弱く、満月時でも太陽光の50万分の1しかないため、現れる月虹も暗い。満月の前後数日間、十分に夜空が暗い環境でまれに観察・撮影される。」と記されている。現象を起こす物質として「球形の水滴」、光学現象としては「屈折」が示されている。月虹の写真の掲載もある。

③『月と暮らす。』
p.84-85「ムーンボウ」には「七色の虹は昼間見えるだけのものとはかぎりません。月の光も、もともとは太陽光を反射したものですから、昼間の虹と同じように分解されて、ちゃんと虹ができるのです。この月の光でできる虹は「月虹」「夜の虹」、英語では「ナイトレインボウ」「ムーンボウ」などと呼ばれています。」とある。また弱い月光でできる虹はとても淡く、昼間の虹のように簡単には見えないこと、さらに人間の目は暗闇での色の識別が苦手なため、淡い月光でできる虹の色は白っぽく見えることが記されている。月虹の見えるタイミングについては「見やすいのは、やはり月の光が明るい満月のころで、満月の十%弱の半月のころの明るさでは、かなりむずかしいといえます。」とある。なお「南太平洋の島々では、月の輝く夜の虹を見た者には幸せが訪れるとも言い伝えられています。」とある。オーストラリアのチロ天文台にかかるレインボウ(虹)とムーンボウ(月虹)の写真が掲載されている。

④『写真集「月虹」』
日本の滝にかかる月虹を撮影した写真が収録されている。
p.6「幻の虹、月虹」の項目には、「”月虹”。海外では「ムーンボー」「ナイトレインボー」「ルナレインボー」などと言われ、日本では肉眼で白く見えることから白虹(はっこう)と言われることもある。」、「ハワイのマウイ島には虹にまつわる多くの伝説が残っているが、その中でも特に月虹は“幻の虹”とされ、「先祖の霊が虹の橋を渡り、癒しや知恵を授けに訪れる」さらには「月虹を見た者は三世代まで幸せになる」などと長く語り継がれている。」とある。
p.48「月虹の原理」の項目には、「単純に言うならば、太陽が満月に代わっただけのことなので、虹の原理としては同じことが言える。」とある。また夜の滝で月虹を見るための条件について、記してある。
p.60「虹は七色?」の項目には、「月虹が肉眼で白1色に見えるというのは、あくまで人間の視力の弱さによるもので、本来の色が人に見えていないだけのことだ。人の目はあまりに暗いと本来の色を判別することができなくなり、全てがモノトーンの白黒にしか見えなくなってくる。逆にカメラで撮影すると、シャッターを長く開けて昼間のように多くの光を取り込むことができるので、本来の姿である7色に正しく見えるというわけだ。」とある。

かいとうかん・かいとうだんたい

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かいとうしたとしょかんまたはだんたい
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じょうほうげん(かいとう)
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①西條敏美『授業虹の科学』太郎次郎社エディタス, 2015, 157p. 参照はp.106.
②池田圭一『水滴と氷晶がつくりだす空の虹色ハンドブック』文一総合出版, 2013, 88p. 参照はp.25.
③藤井旭『月と暮らす。』誠文堂新光社, 2011, 191p. 参照はp.84-85.
④猪原はじめ『写真集「月虹」』風詠社, 2019, 87p. 参照は、p.6,48,60.

NDCぶんるい
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