岡山 月々の花 10月 - サ行
サ行の花
サクラタデ サクララン サルトリイバラ サンザシ
サンシュユ ジュズサンゴ セイタカアワダチソウ センニチコウ
センブリ ソテツ
花の紹介
サクラタデ
サクラタデ-花・茎
(撮影:2002.10.24)
名称
 サクラタデ
*撮影地
 岡山市百間川河川敷
*科・属名
 タデ科タデ属
*性質
 1年草(高さ50cmぐらい)
*原産地
 日本南部 
*説明
 花期、8から10月。
 花色、淡紅。
 雌雄異株。茎は直立して、披針形の葉が互生。花序は細長く、タデの仲間の花は小さいものが多いが、サクラタデは大きめである。直径は4から5mmぐらい、美しいタデといえる。類似種の、花が真っ白なものはシロバナサクラタデで全体にやや小型で細い。
*別名
 桜蓼
*参考情報
 花の色と形が桜に似ていることに由来する。
サクララン
サクララン-花
(撮影:2007.10.13)

サクララン
サクララン-花・葉・蔓
(撮影:2007.10.13)
名称
サクララン
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ガガイモ科 ホヤ属(サクララン属)
*性質
 常緑蔓性低木(高さ50から100cm ぐらい)
*原産地
 中国・豪州・インド・台湾・日本
*説明
 花期、8から10月。
 花色、ピンク。  
 花が集まって美しい散形花序を成し、白っぽい桜色の花も美しい。葉は互生し、長さ7から13㎝ほどの披針形。托葉鞘は長さ約1.5㎝の筒形で、縁に長毛が生える。乳白色の斑が、葉縁に入る白い斑入りのサクラランが代表品種。花はガラス細工のようで半球状花。
*別名
 ホヤ・カルノーサ・ 蝋細工
*参考情報
 越冬温度5℃以上、蔓を切らないで伸ばすのが栽培上よい。
サルトリイバラ
サルトリイバラ-葉・実
(撮影:2007.10.27)
名称
 サルトリイバラ
*撮影地
 岡山市百間川河川敷
*科・属名
 ユリ科サルトリイバラ属 
*性質
 落葉蔓性小低木(高さ2から3mぐらい) 
*原産地
 日本・台湾・朝鮮・中国・インドシナ 
*説明
 花期、4から5月。
 花色、淡黄緑。
 赤い実は葉が落ちても沢山残る。茎が節ごとに曲がり、強い角質の刺を持つ。「猿捕り」の名前通り、蔓は刺と巻きひげで絡む。葉は円形ないし楕円形で基部に巻き鬚がある。赤い実の「クリスマス飾り」では「サンキライ」の名が使われることが多い。
*別名
 猿捕茨・山帰来(サンキライ) 
*参考情報
 「6月の花」に「サルトリイバラ」の緑の実がある。
サンザシ
サンザシ-葉・実
(撮影:2007.10.11)
名称
 サンザシ
*撮影地
 岡山市半田山植物園
*科・属名
 バラ科サンザシ属
*性質
 落葉性低木(高さ1.5mぐらい)
*原産地
 欧州  
*説明
 花期、4から5月。
 花色、白。
 分枝が非常に多く小枝が変化した刺も多くある。葉は、互生して長さ3から7cmぐらい、幅2から4cmぐらいのくさび型で、一部の上半分は3から5裂し、葉縁には粗い鋸歯がある。花は、小枝の先端に数個の大きな散房花序を付け、がく片、花弁ともに5枚、雄しべ20本がある。果実は、偽果(リンゴ、イチゴなどと同じような実)で黄色、上部にがく片が残っていて、秋には赤色に熟す。
*別名
 山査子(サンザシ) 
*参考情報
  10月ころの完熟、少し前に偽果(ぎか)を採取して天日で乾燥するが、これが生薬で山査子という。 
サンシュユ
サンシュユ-葉・実
(撮影:2007.10.15)
サンシュユ
サンシュユ-木
(撮影:2007.10.15)
名称
 サンシュユ
*撮影地
 岡山市後楽園
*科・属名
 ミズキ科ミズキ属
*性質
 落葉小高木(高さ4から10mぐらい)
*原産地
 中国 
*説明
 花期、3から4月。
 花色、黄。
 葉が出ないうちに2cmぐらいの集団花を咲かせる。秋に長さ1cmぐらいの赤い実をつけるため、秋珊瑚の別名がついた。枝分かれしやすく株立ちになる。日当たりが良い広い場所に単独で植えることが多い。樹は強健で耐寒性があり枝花は切花にも良い。
*別名
 春黄金花・秋珊瑚 
*参考情報
  江戸時代に薬用植物として大陸から渡来。「3月の花」に「サンシュユ」の花の紹介あり。  
ジュズサンゴ
ジュズサンゴ-花・実・葉
(撮影:2007.10.31)
名称
 ジュズサンゴ
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ヤマゴボウ科リヴィナ属
*性質
 多年草(高さ1.2mぐらい)
*原産地
 アメリカ南部・南米 
*説明
 花期、8から10月。
 花色、淡緑から淡桃色。
 光沢ある鮮紅色の小さな果実を連ねた姿が可愛い。小果実の色が白・赤・紫と変化する。果実の径は0.5cm程度。花は径3mmぐらい、総状に多数咲き可憐。花は、萼片が花弁のように見える。枝は広がって育ち、基部はやや木化する。葉は卵形から広披針形で、光沢ある濃緑色をしている。仲間には果実が黄色や紅紫色のものもある。
*別名
 数珠珊瑚・リビナ
*参考情報
  珊瑚玉を数珠状に連ねたように見立てたのが和名の由来。性質は強健で、熱帯では雑草化している。耐陰性は強い。  
セイタカアワダチソウ
セイタカアワダチソウ-花・群
(撮影:2007.10.18)
名称
 セイタカアワダチソウ
*撮影地
 岡山市百間川河川敷
*科・属名
 キク科アキノキリンソウ属
*性質
 多年草(高さ1から3mぐらい)
*原産地
 北アメリカ  
*説明
 花期、8から10月。
 花色、黄。
 各地の土手や荒地に生え、第2次大戦後頃から急に多くなった。丈の高いアワアワダチソウの意味。長い根茎があり群落をつくるが、同一場所には長続きしない。茎は全体に細毛がありザラつく。葉は長さ6から13cmぐらい。花は花序の長さ10~30cmぐらい。最初、切り花用だったが、旺盛な繁殖力であっという間に野を黄色く染めるようになった。
*別名
 背高泡立草
*参考情報
  明治30年頃に渡来した帰化植物。荒れ地を彩る秋色の花。  
センニチコウキ
センニチコウキ-花・葉
(撮影:2007.8.13)

センニチコウキ
センニチコウキ-群
(撮影:2007.10.2)
名称
 センニチコウ
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ヒユ科センニチコウ属 
*性質
 多年草(高さ50cmぐらい)
*原産地
 インド 
*説明
 花期、8から10月。
 花色、紅・ピンク・赤・オレンジ・白。花期が長いので、非常に長いという意味の千日と名付けられた。もとは紅色の花を咲かせるので千日紅。花径2cm大のかわいい球状の花を咲かせる。
*別名
 千日紅 
*参考情報
  乾燥に強く、ドライフラワーとしても長期間もつ。 花期が長いので、仏花としてよく栽培もされ利用される。  
センブリ
センブリ-花・葉
(撮影:2007.10.28)

センブリ
センブリ-群
(撮影:2007.10.28)
名称
 センブリ
*撮影地
 岡山県和気郡和気町岡山県自然保護センタ-
*科・属名
 リンドウ科センブリ属
*性質
 2年草(高さ10から30cmぐらい)
*原産地
 日本 
*説明
 花期、9から11月。
 花色、白。
 山の乾燥した草地や道沿いに生える。茎は方形で暗紫色、太さは1から2mmぐらいで断面は四角く、根元から数本に別れて生える。1から3cmほどの細長い線形の葉が対生する。花は紫の条のある白色で花径7mmぐらい以下の5弁花を開く。茎、根共に苦く乾燥して生薬とする。
*別名
 トウヤク(当薬)・千振 
*参考情報
  名は千回振りだしても苦いと喩えられ、健胃薬として煎じて服用される。野生種は減少傾向にある。 
ソテツ
ソテツ-雌花・実
(撮影:2007.10.11)
名称
 ソテツ
*撮影地
 岡山市半田山植物園
*科・属名
 ソテツ科ソテツ属
*性質
 裸子(ラシ)植物(高さ1から4mぐらい)
*原産地
 日本 
*説明
 花期、8から10月。
 花色、淡黄(雌花)・黄茶(雄花)
 幹は黒く太く、葉痕が前面を覆い、葉は大型で強く、細長い多数の羽片があり、幹の頂部の葉は、四方に広がる。 雌雄異株で、雌花は羽裂した大胞子葉が束生、10から11月に朱赤に熟した種子が多数できる。イチョウやスギなども同様の裸子植物の仲間である。
*別名
 蘇鉄
*参考情報
  種子は乾燥して生薬として使用。蘇鉄実(ソテツジツ)という。「各地の花」に「ソテツ」の花・木の紹介。 
参考文献
 岡山県自生植物目録      大久保一治著           1989  
 花ごよみ花だより        八坂書房編             2003  
 咲く順でひける四季の花事典 鈴木路子監修           2004  
 花の名前事典          浜田豊彦監修            2005  
 花ごよみ365            八坂書房編            2005  
 「花おりおり」1-10巻        湯浅浩史 文 矢野勇ほか    2000-2006
 木の名前がわかる事典      大嶋敏昭 監修          2002
 樹木                  菱山忠三郎            2007 
 牧野日本植物図鑑        牧野富太郎            1940
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