岡山 月々の花 3月 − ハ行-1
ハ行の花
バイモ ハコベウシハコベ ハナニラ ヒマラヤユキノシタ
ヒヤシンス ヒュウガミズキ
花の紹介

バイモ−花
(撮影:98.3.10)

バイモ−花・葉
(撮影:04.4.1)
*名称
 バイモ
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ユリ科バイモ属
*性質
 多年草・球根植物(高さ40から60cm)
*原産地
 中国
*説明
 花期、3から4月。
 花色、白・淡緑黄・赤茶。.
 葉は細く先端は巻き髭状、他のものに巻きつく。葉腋に、内面に編み笠状の網状紫班のある鐘状花をつける。全体には上品な楚々とした珍しい感じの花。
*別名
 編み笠百合・母貝
*参考情報
 バイモの仲間は100種以上が北半球の温帯に分布し、日本にも自生するクロユリはよく知られている。

ハコベ−花・葉
(撮影:03.3.17)

ウシ ハコベ−花・葉
(撮影:04.5.22)
*名称
 ハコベ
*撮影地
 岡山市
*科・属名
 ナデシコ科ハコベ属
*性質
 越年草(高さ15から50cmぐらい)
*原産地
 中国
*説明
 花期、3から4月。
 花色、白。
 ハコベ 春の七草の1つとして親しまれてきた野草である。昔の暦の1月は今の2月に当たるのでこの頃には、緑の若葉が出揃って七草粥に間に合ったのであろう。山野、路傍に自生し下部は地に伏す。花は5弁花。葉は広卵形で軟らかく食用になる。葉はまたヒヨコの好物で、すりつぶすと鳥餌。茎の中に一本のスジ(縷)があるので繁縷。
 ウシハコベ とにかく大きい。ハコベの茎の長さは20から30cmであるが、50cmにも達するものもある。しかし茎は弱々しく、多く茎が叢生しもたれあうようにして生えている。葉も花も大きい。ハコベの開花は春であるが、ウシハコベの開花は初夏でしかも11月頃まで次々に開花する。
*別名
 繁縷・ヒヨコグサ・ハコベラ・牛繁縷
*参考情報
 ウシハコベは川辺等多少水に近いところを好むようである。

ハナニラ −花・葉
(撮影:06.3.20)

ハナニラ −花・葉
(撮影:06.3.20)
*名称
 ハナニラ
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ユリ科イフェイオン属
*性質
 多年草・球根植物(高さ15から50cmぐらい)
*原産地
 メキシコからアルゼンチン
*説明
 花期、3から4月。
 花色、白・淡紫・紫。
 葉は緑色扁平で幅狭く少しニラ臭がする植物。春、星のよう6弁花をつける。茎頂に一花しか咲かない。丈夫で植えっぱなしでも毎年咲く。
*別名
 花韮・花ニラ
*参考情報
 我が国には明治の頃渡来。

ヒマラヤユキノシタ−花・葉
(撮影:98.3.11)

ヒマラヤユキノシタ−葉
(撮影:07.4)
*名称
 ヒマラヤユキノシタ
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属
*性質
 常緑多年草
*原産地
 パキスタンからヒマラヤ地方
*説明
 花期、3から4月。
 花色、ピンク。
 ピンク色の花が美しい。ユキノシタとの類似点は、茎が短く放射状に展開するところぐらい。葉には毛がなく大きく長さ25cmにもなり光沢があり、別名ベニウチワの団扇の所以であろう。ピンク色の花が美しいので同じく紅といわれるのであろう。庭での冬の寒さに耐えることができ、この花が咲き始めると春という感じがする。
*別名
 ヒマラヤ雪の下・イワボタン・ベニウチワ(紅団扇)
*参考情報
 自生地のヒマラヤの木が茂る渓谷の岩場などに生えている。露地植えも出来る。

ヒヤシンス−花・葉
(撮影:03.3.20)
*名称
 ヒヤシンス
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ユリ科ヒヤシンス属
*性質
 球根植物(高さ20から50cm)
*原産地
 地中海沿岸
*説明
 花期、3から4月。
 花色、ピンク・青・紫・白等。
 地下に鱗茎を持ち、4から6枚の多肉質の葉を叢生する。花は先が6つに分かれそり返り、太い花茎の上方に総状花序をなす。
*別名
 不詳
*参考情報
 水栽培も楽しめる。

ヒュウガミズキ−木
(撮影:07.3.15)

ヒュウガミズキ−花
(撮影:03.3.13)

コウヤミズキ−花
(撮影:02.3.28)
*名称
 ヒュウガミズキ
*撮影地
 岡山市
*科・属名
 マンサク科トサミズキ属
*性質
 落葉低木(高さ2mぐらい)
*原産地
 最初の発見地は大江山の杉山。シーボルトが弟子とともに見つけたと伝えられる。名前のつく日向(宮崎県)でも見つかったというが少ない。
*説明
 花期、3から4月および11から2月。
 花色、鮮黄。
 ヒュウガミズキ
 葉に先立って五弁花が下向きに群れて咲くので穂のように見える。木全体が黄色に染まる。トサミズキによく似ている。トサミズキに較べると、花色は濃く、垂れ下がった花序につく花数も少なく、花序の長さも短く全体としても小振りである。ミズキとは関係ない。庭木として植えられる。よく分枝して半球形の樹形になり形がいい。葉は丸っこく小さい。さわやかな感じから茶花としても好まれる。
 コウヤミズキ 
 高野山に多い。本州中部地方以西から九州に分布する。花は淡黄色、葯の色は黄褐色から暗紅色。県数箇所に点在し少ない。ヒュウガミズキより花や木は大きいようだ。
*別名
 日向水木・高野水木(ミヤマトサミズキ・深山土佐水木)・土佐水木
*参考情報
 ヒュウガミズキはトサミズキによく似ているので、トサミズキの代わりにコウヤミズキの写真を紹介する。コウヤミズキは「各地の花」の三徳園の項に載せている。
参考文献
 岡山県自生植物目録      大久保一治著          1989
 花ごよみ花だより        八坂書房編           2003
 咲く順でひける四季の花辞典 鈴木路子監修          2004
 花の名前辞典          浜田豊彦監修          2005
 花ごよみ365           八坂書房編           2005
 花おりおり 1〜10巻      湯浅浩史 文 矢野勇ほか   2000-2006
 木の名前がわかる辞典     大嶋敏昭 監修        2002  
 樹木                菱山忠三郎           2007 
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