岡山 月々の花4月 − ハ行
ハ行の花
ハリエンジュ ヒゴツバキ フリージア ベゴニア3種
ヘビイチゴ ヘリオトロープ ボタン ホトケノザ
花の紹介

ハリエンジュ − 花・葉
(撮影:02.4.29)
*名称
 ハリエンジュ
*撮影地
 岡山市
*科・属名
 マメ科ハリエンジュ属
*性質
 落緑低木(高さ15から20mぐらい)
*原産地
 北アメリカ
*説明
 花期、5から6月。
 花色、白。
 明治の初めに日本に渡来した。たくさんの蝶形花が総状についた、芳香のある花穂がフジのように垂れ下がる姿が美しい。枝には棘があり、小葉は5から9対である。
*別名
 ニセアカシア
*参考情報
 「3月の花・ハ行」に「ニセアカシア」の名の由来を紹介。

ヒゴツバキ − 花
(撮影:02.4.26)
*名称
 ヒゴツバキ
*撮影地
 岡山市
*科・属名
 ツバキ科ツバキ属
*性質
 常緑小高木(高さ2mぐらい)
*原産地
 日本に分布
*説明
 花期、4から5月。
 花色、白。
 肥後6花の1つ。一般にツバキの花は筒咲きで雄蕊は下部が合着するが、これは梅心咲きという独特の花形。花の中心から、ばらばらの太い雄蕊が放射状に展開する。
*別名
 肥後椿
*参考情報
 ユキツバキの改良種。「2月の花・3月の花」にツバキを紹介している。

フリージア − 花・葉
(撮影:02.4.17)

フリージア − 群
(撮影:02.4.17)
*名称
 フリージア
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 アヤメ科フリージア属
*性質
 多年草・球根植物(高さ30から50cmぐらい)
*原産地
 南アフリカ
*説明
 花期、4から5月。
 花色、白・黄・紅・紫。
 地下に卵形の球茎をもち、葉はショウブに似て剣状で小さく、6から10枚が根元から伸びる。花は筒状で、香りが強い。最初の花のところで茎が急に曲がり、花を水平に咲かせる姿が面白い。
*別名
 アサギスイセン
*参考情報
 日本には明治30年代に、オランダからまず黄色のもの、ついで白色が導入され、一般に普及した。

リーガースベゴニア − 花・葉
(撮影:03.4.2)

キダチ性 ベゴニア − 花
(撮影:98.7.17)

球根 ベゴニア − 花・葉
(撮影:07.5.29)
*名称
 ベゴニア3種
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 シュウカイドウ科ベゴニア属
*性質
 多年草・半低木(種類によって高さが異なるが、10から100cmぐらい)
*原産地
 熱帯アジア・温帯アジア
*説明
 花期、3から11月。
 花色、白・桃・紅・赤・橙・黄等。.
 ベゴニアの種類は世界の熱帯・亜熱帯を中心に約2000種もあるという。
 リーガースベゴニア(エラチオールベゴニア)
 ドイツのオットー氏により作出された雑種ベゴニア。小輪から大輪、一重から八重・半八重等。冬の鉢植えの王者といえる。色も多彩で花つきもよく、花期も長い。
 キダチ性 ベゴニア 
 茎が長く伸びるベゴニアの総称。中にはつる性のものもある。大輪で花も葉も美しい。種類が豊富なのは、現在、ブラジルで多く栽培されている園芸品種の多くが交雑により増えたため。いずれも花茎は枝分かれして垂れ、花は下向き。このベゴニアはマンションのベランダでも育てやすく、温度さえあれば日光の入る室内でもシャンデリアのような照明でも花を咲かせるので、日本でも人気がある。 どのベゴニアも挿し木が容易である。
 球根 ベゴニア
 原産地は南米のアンデス山地。花の大きさは、小輪・中輪・大輪まで、豊富である。花形は、「ツバキ咲き」「カーネーション咲き」「一重咲き」の他にも、「フリンジ咲き」などがある。きわめて暑さに弱く、暖地での夏越しは難しい。
*別名
 不詳
*参考情報
 生育適温は18〜22℃で、30℃以上の高温になると、とたんに元気がなくなる。特に、熱帯夜(25℃以上)に弱い。

ヘビイチゴ − 花・葉
(撮影:02.4.5)
*名称
 ヘビイチゴ
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 バラ科ヘビイチゴ属
*性質
 多年草(高さ60cmぐらい)
*原産地
 日本・中国
*説明
 花期、4から5月。
 花色、黄。
 近所の空地、路傍でよく見かける。また、百間川の河川敷等にも広く分布している。食用のオランダイチゴのように地面に這うように茎を伸ばしている。花は美しい。果実は、オランダイチゴを小さくしたようなものができるが、食べてもまずいので蛇なら食べられるだろうと想像して、この名がついたという。葉は3枚の複葉。1本の花梗に1つしか花はつかない。
*別名
 クチナワイチゴ・蛇苺
*参考情報
 有毒といわれることがあるが誤り。[ア行]に「オヘビイチゴ」がある。

ヘリオトロープ − 花・葉
(撮影07.4.25)
*名称
 ヘリオトロープ
*撮影地
 岡山市関
*科・属名
 ムラサキ科ヘリオトビユウム属
*性質
 多年草(高さ70cmぐらい)
*原産地
 南アメリカ・ペルー等に分布
*説明
 花期、4から9月。
 花色、ピンク・青紫・黄。
 花に芳香があり古代から香油として用いられている。互生する葉は長楕円形、裏に白毛が密生し、花は小さなロウト状で、先端に集まって多く咲く。
*別名
 ニオイムラサキ
*参考情報
 花から採ったり、あるいは、それと同じ香りに調合した香水のことをヘリオトロープという。

ボタン − 花・葉・枝
(撮影:98.4.12)
*名称
 ボタン
*撮影地
 岡山市
*科・属名
 ボタン科ボタン属
*性質
 常緑低木(高さ1mぐらい)
*原産地
 中国
*説明
 花期、4から5月。
 花色、白・桃・紫紅・黄等。
 シャクヤクと異なり、茎は木化。日本には平安朝の頃に渡来。絢爛豪華の代表的なもの。花は一重、八重咲きがあり、直径20cmもある美花を開く。葉は羽状複葉。
*別名
 牡丹
*参考情報
 寒牡丹は1月頃、葉のない姿で咲く。夏咲きの花芽を摘除して栽培する。冬牡丹ともいう。

ホトケノザ − 花・葉
(撮影:97.4.17)
*名称
 ホトケノザ
*撮影地
 岡山市
*科・属名
 シソ科オドリコソウ属
*性質
 1年草・越年草(高さ25cmぐらい)
*原産地
 北海道を除く日本全土に分布
*説明
 花期、3から5月。
 花色、ピンク。
 原野、路傍に自生。半円形の葉が茎を挟んで向かい合っている様子から、物を載せる台を連想して名がついた。紫の唇形花を輪状につける。
*別名
 仏の座・三階草
*参考情報
 春の七草の一つのホトケノザは、キク科のタピラコのこと。
参考文献
 岡山県自生植物目録     大久保一治著      1989
 花ごよみ花だより      八坂書房編       2003
 咲く順でひける四季の花辞典 鈴木路子監修      2004
 花の名前辞典        浜田豊彦監修       2005
 花ごよみ365         八坂書房編       2005
 「花おりおり」1-10巻    湯浅浩史 文 矢野勇ほか 2000-2006
 木の名前がわかる辞典    大嶋敏昭 監修     2002
 樹木            菱山忠三郎       2007
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