ショウジョウバカマ 〔岡山の自然〕 − トップページ
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 春を謳〔うた〕う草花は、多くありますが、ここでは「ショウジョウバカマ」を紹介します。
 「ショウジョウバカマ」という和名の由来は、能舞台の猩猩〔しょうじょう〕を連想したことから付けられた名前といわれています。猩猩とは、中国の想像上の動物で、赤い毛の頭、猿の顔、しかも人語を話すといわれるものです。能舞で演じられる際は、緋色〔ひいろ〕の袴〔はかま〕をつけていますが、植物のショウジョウバカマも冬越しの葉色が緋色になる特徴をもっており、そのあたりの関連で名づけられたようなところが面白く感じられます。また、その花もよく観察してみれば、花弁そのものに七変化のように色変わりの多いのが特色です。
 なお、ショウジョウバカマは、全県下の山地樹陰の渓側に多く自生しており、南部と北部では開花時期に1ケ月以上の差があります。吉備高原など県の中部あたりでは、3月中ごろから咲き始め、県北の森林公園や毛無山〔けなしやま〕などは5月初めから咲き始めます。
− ショウジョウバカマ(2006年4月) −
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※吉備高原をはじめ、県北の山に咲くショウジョウバカマを紹介します。
リストマーク ショウジョウバカマについて
ユリ科ショウジョウバカマ属の多年草。
谷渓の淵とか適度の湿気を含む広葉林床の芽吹きに先駆けて越年のロゼット状葉に茎を伸ばし頭上に神楽の御幣〔ごへい〕に似た花をつける。多色が混在していたり、同色が占有しているなどの環境がみられる。
咲き終わると茎は50〜60センチになり、地味な姿になって直立する。
リストマーク 参考文献
『野草大図鑑』 北隆館 (1990年)
『原色牧野植物大図鑑』 牧野 富太郎/著 (1997年)
リストマーク 共同制作者(資料提供者)
稲岡 勝氏
制作:岡山県立図書館
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※この作品は、岡山県立図書館メディア工房にて稲岡 勝氏と共同で制作しました。
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〔岡山県立図書館メディア工房:平成18(2006)年〕
※『デジタル岡山大百科』とは、岡山県立図書館が運営する郷土岡山に関するさまざまな情報をインターネット上で提供する電子図書館システムのことをいいます。