富 山 の 宝 曹 源 寺



曹源寺の概要


 曹源寺(そうげんじ)は、岡山市中区円山にある臨済宗妙心寺派の禅寺です。元禄11年(1698年)岡山藩第二代藩主・池田綱政の開基で開山は絶外和尚です。本殿の東には表書院がありその奥には池泉回遊式庭園があります。この庭園は、絶外和尚が岡山藩家臣津田永忠とともに造営したものと伝えられています。この奥に岡山藩池田家の墓所(国指定史跡 平成10年4月8日指定)への入り口があります。 参道を含め境内全体が史跡に指定されています。(昭和34年に岡山県指定史跡に指定)


曹源寺本殿
曹源寺本殿


 曹源寺の歴史

 
 曹源寺(そうげんじ)は、岡山藩主池田家の菩提寺です。元禄11年(1698年)岡山藩第二代藩主・池田綱政の開基で開山は絶外和尚です。祖父の信輝と父光政の菩提を弔うために建立し同時に自身の菩提寺もここに定め、以来、池田氏の菩提寺になっています。十一面観音菩薩を本尊としており当派別格寺で俗に円山大寺と言います。

 本殿が、安永9年(1780年)に全焼したのち、文政7年(1824年)に再建されたもので県内屈指の木造大建築の禅寺です。桁行七間・梁間六間の重層入母屋造りで屋根は本瓦葺の建物です。本殿の上層正面には池田綱政直筆の『曹源寺』と書かれた額が掲げられています。参道両側の松並木(約200m)は曹源寺建立の時から植えられており、現在、黒松(105本)があります。本殿裏山の自然環境と調和した景観になっています。

 参道から総門・山門・本殿が一直線に配されており禅宗建築の代表的なものです。山門手前の西方には大光院があり法華題目石(県指定重要文化財 昭和30年7月19日指定)が安置されています。山門の両脇には、鐘楼と鼓楼、本殿の西方には経蔵、その背後に開山塔(堂)があります。正面が本殿になっており、本殿の東には小方丈、表書院などが棟をつらねてならび、その奥には創建時に築造された池泉回遊式庭園があります。この庭園は、絶外和尚と岡山藩家臣津田永忠によって造営されています。

 本殿の裏手の石段を登ると綱政以後、歴代の岡山藩主池田家の墓所(国指定史跡 平成10年4月8日指定)があります。三十一万石の大名の威厳を偲ばせるに十分な構えを見せています。墓所西横の急な坂を登ると丘陵中腹に三重塔があります。伽藍脇には、真言宗、天台宗、日蓮宗、浄土宗の塔頭が配されていましたが、現在は、伽藍に向かって左に大光院(日蓮宗)、右に天台寺(天台宗)が残っているのみです。(※『曹源寺所蔵歴史資料目録』では「玉泉院」となっていますが、現在は「天台寺」と呼ばれております。詳しい経緯についてはわかりません。)
 参道を含め境内全体が史跡に指定されています。(昭和34年に岡山県指定史跡に指定)
 
本殿   本殿火灯窓  池田綱政直筆額  本殿前の外国人修行僧
 曹源寺本殿  本殿火灯窓  池田綱政直筆の額 本殿前の外国人修行僧 
 曹源寺伽藍(写真をクリックすると詳細ページにリンクします。)
曹源寺総門・山門・墓所・表書院・大光院・開山塔(堂)・経蔵・三重塔

 曹源寺総門  曹源寺山門  池田家正覚谷墓所  表書院・心字池・枝垂桜
 曹源寺総門  曹源寺山門 池田家正覚谷墓所  表書院・心字池・枝垂桜
大光院  開山塔(堂)  経蔵  三重塔
 大光院  開山塔(堂)  経蔵  三重塔
 
 曹源寺伽藍  曹源寺位置図
所在地 岡山市中区円山1069番地
連絡先 
電話(086)277−8226
曹源寺 
外観は自由
庭園・池田家墓所への入園料:
有料
開園時間
 08:00〜17:00 年中無休 (平成24年7月現在)
交通 
JR岡山駅から両備バス東山経由西大寺行バス/曹源寺まで23分 下車徒歩5分     JR岡山駅から天満屋まで8分 天満屋から曹源寺まで15分
    山陽自動車道岡山ICから/車約30分  駐車場(総門前) 15台位

参考文献
○岡山県の歴史散歩編集委員会/編『岡山県の歴史散歩』山川出版社(2009)
○川端定三郎/著『岡山・備前地域の寺(岡山文庫195)』日本文教出版(1998)
○岡山県教育委員会/編『曹源寺所蔵歴史資料目録. 昭和61年度歴史資料調査報告書』など
○岡山市の近世寺社建築 〜岡山市歴史的建造物 平成6・7年度調査報告〜 平成8年3月 岡山市教育委員会
○岡山県の近世社寺建築 近世社寺緊急調査報告書 昭和53年3月31日 岡山県教育委員会
○岡山県高等学校教育研究会社会科部会歴史分科/編『新版岡山県の歴史散歩』山川出版社(1991)

○山陽新聞社『岡山県万能地図』(2006)

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