大正15年5月 岡山市写真帖
岡山瓦斯会社工場・岡山電燈会社発電所・岡山製紙会社
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◆説明 「岡山瓦斯会社工場」
岡山瓦斯は明治43(1910)年1月、岡山市網浜に創立され同年11月から供給を開始した。
明治45(1912)年には本社を岡山市天瀬に移転する。
当初は灯火用としてガス灯の利用が主体であったが、大正3(1914)年以降はタングステン系の白色電球の実現を見るに及び、次第に圧迫されるようになった。
そこで、灯用から熱用への転換を図り、経済的文化燃料としての価値が急速に認められるようになった。
昭和12(1937)年にはガス需要家2万戸を突破したが、昭和20(1945)年6月29日の空襲を受け、6千4百余戸に激減する。戦災の復旧整備とガス需要家の増加により戦前の水準に達したのは昭和20年代も末のことであった。

「岡山電灯会社発電所」
岡山電灯は明治27(1894)年岡山市内山下に発電所を設けた。これは岡山市で最初の電力会社であった。
大正15(1926)年になると、合併や買収で成長発展した中国合同電気が県下の圧倒的なシェアを占めるようになる。
岡山電灯は昭和8(1933)年に本社を大阪に置く山陽中央電気と合併し、同社の岡山支店となった。
その後、政府の配電統合政策もあり中国合同電気は合併をすすめ山陽配電、中国配電となる。
昭和26(1951)年電気事業の再編成により中国配電は中国電力となった。

「岡山製紙会社」
岡山製紙は明治40(1907)年に設立された。製紙工場には良質で多量の水を必要とし、また廃液処理も考慮しなければならないため設置場所の決定は難航したが結局、旭川下流西岸の船入(現、岡山市浜野1丁目)に決定した。
岡山製紙のほかに山陽板紙という製紙工場もあったが、岡山県全体に占める2社の生産価額は大正14(1925)年で約85%であった。そのうちの約60%が岡山製紙によるものであった。

◆参考文献 「岡山瓦斯会社工場」について
『岡山瓦斯七十年の歩み』 岡山ガス 1983
『岡山市史 産業経済編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1966
『岡山市百年史 上巻』 岡山市百年史編さん委員会編 岡山市 1989

「岡山電灯会社発電所」について
『岡山市史 産業経済編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1966
『岡山市百年史 上巻』 岡山市百年史編さん委員会編 岡山市 1989
『中国電力50年史』 中国電力 2001
『岡山県統計年報 大正15年-昭和元年』 岡山県 1928

「岡山製紙会社」について
『三十年史』 岡山製紙 1936
『岡山市史 産業経済編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1966
『岡山市百年史 上巻』 岡山市百年史編さん委員会編 岡山市 1989

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 〔岡山県立図書館メディア工房〕
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