大正15年5月 岡山県案内写真帖
10 藺草栽培の光景
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◆文字 藺草栽培の光景
藺草は本県の重要農産物にして産額一箇年五百二十万円以上に及ふ本図
は県下に於て栽培最盛なる御津郡今村藺田の光景なり

◆説明 「藺草栽培ノ光景」について
藺草はイグサ科の多年草。収穫後は畳表、花筵などに加工する。
「産額1箇年520万円以上」であったのは大正13(1924)年である。このころ、岡山県では作付面積の40%以上を都窪郡、25%以上を御津郡が占めていた。その中でも御津郡今村は単独の町村としては最盛を誇っていた。
岡山県は歴史と伝統を有する産地として有名であり、昭和39(1964)年に全国作付面積の50%近くを占めるにいたったが、厳しい労働条件、水島臨海工業地帯の開発などから急激に作付が減少していった。平成10(1998)年には全国の作付面積の90%近くが熊本県である。

◆参考文献 「藺草栽培ノ光景」について
『早島の歴史4 藺業史編』 早島町史編纂委員会編 早島町 2000
『岡山の藺草』 鈴木尚夫著 日本文教出版 1971
『岡山県統計年報 大正14年〜昭和2年』 岡山県 1927〜1929
『おかやまのい業』 岡山県い業振興協会 2005
『岡山県藺業発達史』 林熊吉 1954

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 〔岡山県立図書館メディア工房〕
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