大正15年5月 岡山県案内写真帖
9 穀物検査の光景
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◆文字 穀物検査の光景
産米の改良統一を期する為明治三十六年より穀物検査を施行せり本図は
岡山駅に於ける輸出検査の実景なり

◆説明 「穀物検査ノ光景」について
写真の解説にある「輸出」とは海外への輸出ではなく、県外への移出のことであると考えられる。大正15(1926)年ごろの主な移出先は京都、大阪、神戸である。
県内取扱地は、ほとんど岡山駅と宇野駅・宇野港である。このことから、鉄道による輸送は岡山駅、船による輸送は宇野港がメインであったと言える。
穀物の中心は米であるが、そのほか、小麦、裸麦などが取扱量としては多い。
洋装の職員が検査済みの印に焼きごてを当てており、後方、検査済みの米俵は人力で貨車に積み込まれている。当時、男は米俵1俵(約60キログラム)を担ぐと一人前といわれた。

◆参考文献 「穀物検査ノ光景」について
『岡山県統計年報 大正15年-昭和元年』 岡山県 1928
『目で見る岡山・玉野の100年』 郷土出版社 2001
『商品生産的農業の発展と地主制』 高田正規著 福武書店 1990

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 〔岡山県立図書館メディア工房〕
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