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◆説明 |
「日本銀行岡山支店」 |
日本銀行岡山支店は大正11(1922)年4月、岡山市内山下に開店した。当事岡山県には本店銀行が42行あり、県下金融界は群小割拠の状態を呈していた。
日本銀行岡山支店の開設を動機として岡山手形交換所と岡山銀行集会所が開設された。これにより地方金融の融通、財界全般の進運などが図られるようになった。
建物の正面ファサードは古典ギリシャ様式を模写した格調高い美しさを見せている。特に4本のエンタシス柱が並ぶ正面入口は特徴的であり、明治大正期の建築物としては県下でも著名なものである。
岡山県立図書館(岡山県総合文化センター図書館部門の移転)の候補地となったが、その後、平成17(2005)年に改装され、文化・芸術の創造拠点ルネスホールとして生まれ変わった。
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「岡山県農工銀行」 |
岡山県農工銀行は岡山県が株主となって出資し、中小農工業者のために設立した特殊銀行である。
明治31(1898)年2月より岡山市弓之町にて営業を開始し、同34(1901)年4月弓之町内に新築移転。さらに大正15(1926)年10月岡山市上之町(現、岡山市立オリエント美術館)に新築移転した。
昭和19(1944)年には日本勧業銀行(のち第一勧業銀行)と合併、その支店となり「宝くじ」を売り出すようになった。
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「安田銀行」 |
明治以来、岡山県下銀行界にあって圧倒的な勢力を有していたのは第二十二国立銀行(明治30(1897)年より二十二銀行)であった。
二十二銀行は明治34(1901)年の恐慌時に安田銀行の援助を仰いで以来、安田系銀行となっていた。
大正12(1923)年、二十二銀行は安田銀行に合併され二十二銀行本店は安田銀行岡山支店となった。
このころより岡山県内銀行界は、都市銀行の県内進出と地方銀行の合同の2極化が顕著となった。
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◆参考文献 |
「日本銀行岡山支店」について |
『岡山市史 産業経済編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1966
『岡山県の近代化遺産』 岡山県教育庁文化財課編 岡山県教育委員会 2005
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「岡山県農工銀行」について |
『岡山市史 第6巻』 岡山市役所編 明治文献 1975
『写真集 明治大正昭和 岡山』 蓬郷巌編 国書刊行会 1978
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「安田銀行」について |
『岡山市史 産業経済編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1966
『中国銀行五十年史』 中国銀行 1983
『岡山市百年史 上巻』 岡山市百年史編さん委員会編 岡山市 1989
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〔岡山県立図書館メディア工房〕 |
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