大正15年5月 岡山市写真帖
法界院・岡山寺・薬師院
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◆説明 「法界院」
岡山市法界院にある真言宗の寺院。正式名称は金剛山遍照寺法界院。
天正9(1581)年3月の建立といわれるが、詳細な縁起は分からない。
本尊の聖観音は藤原時代中期(11世紀)の一木造の立像(国指定重要文化財)で秘仏となっているため、33年ごとの開帳となっている。
本堂は文久年中(1861〜1964)の火災後の再建、仁王門はそれより古いものである。

「岡山寺」
岡山市磨屋町にある天台宗の寺院。山号は金光山。本尊は阿弥陀如来、千手観音、釈迦如来。
起源については諸説あるが、もともとは石山の城(NHK岡山放送局跡地)二の丸あったといわれる。
天正元(1573)年に宇喜多直家が城の修築整備を行うにあたり城西に、同18(1590)年には宇喜多秀家が山崎町に、慶長6(1601)年小早川秀秋が現在の地に移した。
慶安5(1652)年には岡山寺と柴岡山光珍寺とに分かれ、寺領もそれぞれ岡山寺40石、光珍寺55石と分割しての給付となっている。

「薬師院」
岡山市磨屋町にある真言宗の寺院。正式名称は平醫山圓覚寺薬師院。
本尊は薬師如来である。『備陽記』にある「備前岡山平醫山略縁起」によると、上道郡平井沖の海中から網にかかって引揚げられた薬師如来であるという。
昭和20(1945)年6月29日の空襲で伽藍は全焼するも、本尊薬師如来の金銅仏は防空壕に避難させて無事であった。

◆参考文献 「法界院」について
『岡山市史 宗教教育編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1968
『岡山市史 第5巻』 岡山市役所編 明治文献 1975

「岡山寺」について
『岡山市史 宗教教育編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1968
『岡山市史 第5巻』 岡山市役所編 明治文献 1975
『吉備群書集成 第8輯』(「吉備温故秘録」) 吉備群書集成刊行会 1931

「薬師院」について
『岡山市史 宗教教育編』 岡山市史編集委員会編 岡山市 1968
『岡山市史 第5巻』 岡山市役所編 明治文献 1975
『備陽記』 石丸定良著 日本文教出版 1965

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 〔岡山県立図書館メディア工房〕
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