藤戸合戦の古戦場をたずねて − 源平合戦ゆかりの地 | |
名称(ヨミ) | 鞭木(ムチキ) | |
場所 | 倉敷市粒江 | |
− 鞭木公園(撮影:堀家純一) − |
説明 | この付近(浮州岩跡から約1.5kmほど西北に位置する)は、源平藤戸合戦のころは、遠浅の海であったが、今から300年前に開墾されて陸になった。 藤戸海峡のほぼ中央にあたり、源平藤戸合戦で佐々木盛綱が一番乗りをしている時、この地(まわりより少し高くなっている)に馬を休ませた。そのとき、持っていた「鞭〔むち〕」を州に突き刺し、そのまま出発する。後に「鞭」が芽を出し、いつかそれが巨木となったというという。 ちなみに、備陽国志によると、はじめに生えた木は、熊柳で、次に、椋と榎が生え、そのうちに榎が枯れて、今は(備陽国志の執筆当時)、椋の古木1本が残っていたということだ。 なお、前日に佐々木盛綱が浦の男に浅瀬のルートを教えてもらった際に、澪標〔みおつくし〕、つまり、目印として鞭を立てたという伝承もある。 |
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参考情報 | 藤戸寺にある盛綱の像は、ここの木が枯れたのを利用して文政10(1827)年に彫刻したものだという。 現在は、小遊園地となり、2本の木と「おじぞう様」が祀られている。 |
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ギャラリー |
園地内にある「おじぞう様」(撮影:堀家純一) | |
参考文献 | 『倉敷市史』 永山 卯三郎/編 (1964年) 『観光案内 倉敷 総集編・前編』 安原 秀魁/編 (1977年) 171p 『藤戸 岡山文庫』 原 三正/編著 (1991年) 173p 『新修倉敷市史2』 倉敷市史研究会/編集 (1999年) 895p |
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