デジタル岡山大百科 | 岡山県立図書館

凍らない魚

質問内容

北極や南極の魚が、氷点下の水温でも凍らない理由が分かる児童書が読みたい。

回答内容

①には、「南極の魚は、海水がこおりはじめる-1.8℃の海水温のなかでもこおることはありません。これは、体内にこおるのをふせぐ物質をもっているためです。ただし、海から-20℃の気温のなかへ釣りあげればこおってしまいます。」と記載されている。また、「ナンキョクカジカのなかまには、からだがこおらないようにするはたらきのある特殊な物質(不凍糖ペプチド)を体液中にもっているものがいます。ふつう温帯の魚は-0.7℃くらいの水温でこおってしまうとされていますが、ナンキョクカジカのなかまの一部は、その物質のおかげで-1.8℃の海水中でもこおらずに生活することができるのです。なお、ペンギンが好むえさの1つであるボウズハゲギスは、水温が-2.75℃までこおらずにいられることがわかっています。」とも記載されており、ナンキョクカジカ、ボウズハゲギスの写真も掲載されている。

②には、「こおらない透明な血 コオリウオ」として、「水温0℃を下回るとくに冷たい海に適応したノトセニアという魚のなかまです。コオリウオをはじめとするノトセニアの多くは、血液に不凍タンパク質という、生き物の体をこおりにくくする物質を多くふくみ、氷点下の海でも生きてゆくことができます。」と記載されている。また、コオリウオの一種、ジャノメコオリウオの写真も掲載されており、血液は「不凍タンパク質がふくまれており、ふつうの魚がこおるマイナス0.8℃よりも冷たい水温の場所で生きられる。」と記載されている。

③には、「透明で凍らない血が流れる魚 コオリウオ」として、「海水の温度が-0.8℃以下になると、ふつうの魚は血が凍ってしまいますが、コオリウオの血は0℃以下の海のなかでも凍りません。コオリウオの血のなかには、「不凍タンパク質」という物質が多く含まれていて、血が凍る温度が他の魚よりも低いのです。」と記載されており、写真も掲載されている。

④には、「ナンキョクカジカ亜目の魚たちは、ふつうの魚ならば一瞬にして凍ってしまうマイナスの水温でも凍ることはありません。実験ではマイナス6度まで凍らないこともあることが確かめられています。血液や体液が凍りはじめた瞬間、ちいさなちいさな氷の粒をたんぱく質の一種がおおい、体全体に氷が広がるのを防ぎます。」と記載されている。

回答館・回答団体

岡山県立図書館

カテゴリ情報

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メタデータ

レファレンス事例
タイトル
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タイトル

凍らない魚

(コオラナイサカナ)

回答した図書館または団体
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または団体

岡山県立図書館

(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
情報源(回答)

①こどもくらぶ『南極から地球環境を考える 2』 丸善出版,2014,47p. 参照はp.36.
②『極限世界の生き物図鑑』 PHP研究所,2013,63p. 参照はp.35.
③『極限の世界にすむ生き物たち』 誠文堂新光社,2015,24p. 参照はp.10-11.
④岩見哲夫,廣野研一『南極のさかな大図鑑』 福音館書店,2020,47p. 参照はp.4.

NDC分類
NDC分類

297:オセアニア.両極地方

460:生物科学.一般生物学

487:脊椎動物

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