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スポーツクライミングの起源と歴史

質問内容

スポーツクライミングの起源と歴史がわかる児童書が見たい。

回答内容

①『夢のスポーツ大図鑑 2巻 格闘技・水泳・屋内競技』には、「岩場で生まれたスポーツ」と記載があり、「20世紀の中ごろ、ヨーロッパで自然の岩場を登るスピードを競っていたのが起源といわれています。その後、人工の壁を登るスポーツになりました。壁についた「ホールド」とよばれるでっぱりに手や足をかけて登ります。スポーツクライミングには3つの種目があります。制限時間のなかで登った壁の高さ競う「リード」、高さ5m以下の課題(コース)を制限時間内にいくつ登れたかを競う「ボルダリング」、2人の選手が同時に15mの高さの壁を登り、速さを競う「スピード」です。」と説明がある。
 また、「20世紀半ばに始まったスポーツクライミングは1990年代に国際大会が行われるようになりました。2020年の東京オリンピックでは初めて正式種目となりました。」と記載がある。

②『オリンピック・パラリンピック 2 水泳 体操 スポーツクライミング サーフィンほか』には、スポーツクライミングについて、「2020年の東京大会で追加された。スピード、ボルダリング、リードの3種目の複合競技で、全選手が3種目とも行い、その総合点数で順位を競う。選手は種目ごとに異なる壁を、瞬時の判断力と驚異的な身体能力で登る。」と説明がある。
 スポーツクライミングの起源については、「自然の岩場での冒険的な挑戦をルーツにもつ。人間の体で登れる可能性を追求していく中で、競技としてのスポーツクライミングが確立されていった。歴史は新しく、1960年代にアメリカで岩を傷つけないクライミング「クリーン・クライミング」がはじまり、やがて1970年代には、ボルダリングやリードといった「ハード・フリークライミング」が人気となり、そのブームは日本にも伝わった。一方で、旧ソ連(現在のロシア)を中心に、だれが一番速く登れるかスピードを競う岩登り競技会が行なわれていた。その後、1989年からワールドカップ・シリーズがスタート。1991年からは世界選手権が開催されている。」と記載されている。

③『NEWスポーツを学ぼう! 3 打つ・みせるニュースポーツ』には、スポーツクライミングについて、「道具にたよらず、自力で「壁」をよじのぼる競技です。」「2020年のオリンピック東京大会で、追加種目としておこなわれます。」と記載がある。
 起源については、「クライミングという名前は、英語で「登る」という意味のclimbからきています。昔から、切り立った岩壁や大岩に自力で登ることは、世界各地でおこなわれ、「ロッククライミング(岩登り)」や「フリークライミング」などとよばれていました。それらにルールを定め、スポーツとしておこなうようになったのは、1940年代後半以降といわれています。もともとクライミング人口が多かったヨーロッパを中心に発展。ワールドカップがはじまったのは1989年です。」と記載がある。
 日本での起源については、「日本には急な山が多く、クライミングができる場所も多いからか、はやくからフリークライミング愛好者がいました。スポーツクライミングでは、1991年に平山ユージが第1回世界選手権のリード競技で銀メダル。近年も、世界選手権で日本選手が何度もメダルを獲得しています。スポーツクライミングがオリンピックにはじめて採用される2020年の東京大会でも、日本人の活躍が期待されています。」と記載がある。

④「オリンピック・パラリンピック全競技 3 体操 レスリング 柔道ほか」にも、スポーツクライミングの競技の歴史について、資料①と同様の記載がある。

⑤児童書ではないが、「OLYMPIC CHANNEL」のサイトの中で、「スポーツクライミングの起源と歴史|オリンピック競技の起源」について、下記のとおり、記載がある。

<スポーツクライミングについて>
・「その競技としての発祥はヨーロッパにおけるロッククライミング(岩壁登攀)にある。」
・「急峻な岩山での登山行為である岩壁登攀(ロッククライミング、アルパインクライミング)から生まれたスポーツクライミング。欧州で競技化されていくなかで、複数のルーツがあるとされ、1940年代後半から1980年にかけて、当時のソビエト連邦において自然の岩場で、規定の高さまで登る速さを競うスピード種目の競技会を開催したのが始まりとされている。」
・「1990年代になると、日本や米国等の欧州外でもIFSC(国際スポーツクライミング連盟)主催による国際大会が開催されるようになり、現在に至る世界選手権やワールドカップ、ユース選手権等の各大会がスタートした。当初はリードとスピードの2種目だったが、1990年代後半にはボルダリングも導入され、現在の3種目(リード・ボルダリング・スピード)となった。」
・「Tokyo2020(東京五輪)で初めて正式競技に採用された」
・東京オリンピックでは、スポーツクライミングは、リード・ボルダリング・スピードの「3種を合わせた「コンバインド(複合)」として初採用された。」

<「スピード」について>
・(再掲)「1940年代後半から1980年にかけて、当時のソビエト連邦において自然の岩場で、規定の高さまで登る速さを競うスピード種目の競技会を開催したのが始まりとされている。」
・「オリンピックでのスピード種目は、15メートルの高さで、二人隣り合わせで競技を行う。」

<「リード」について> 
・「ロープを確保支点毎に掛け直しながら登るリード種目に近いものは、1950年代のフランス・ヨセミテでのフリークライミングから派生した。1985年、イタリアでは岩場でリードによる初めての競技会が開催され、フランスでは室内に設置されたクライミングウォールにおいて競技会が開催される等、徐々に欧州での競技会が活発化していった。」
・「オリンピックでのリード種目は、6分間の制限時間で15メートル以上の高さで行われる。」

<「ボルダリング」について>
・「ロープを使わずに手足のみ(シューズとチョーク)で登るボルダリングは、フリークライミング黎明期から行われていたものの、競技化されたのは1990年代後半で、大きな岩(Boulder)の語源から岩壁というよりも大きな一枚岩を登る種目。」
・「オリンピックでのボルダリング種目は、約4メートル程度の壁に超高難易度のコースを設定し、4分以内にどこまで登れるかを競う。速さだけでなく、以下に少ない手数で登れるかも採点基準となる。」

<アルプス山脈沿いの欧州勢と日本勢について>
・「伝統的に強いのは、フランス、イタリア、ドイツ、オーストリア、スロベニアなどのヨーロッパ諸国。これらは険しい岩壁を擁するアルプス山脈周辺の国々で、伝統的にクライミングの文化が根付いているといえる。一方で、山国である日本も1950年代からクライミング競技者が存在し、各地の岩場を舞台に独自の文化を生んでいた。岩場での「冒険」を旨とするフリークライミングとは一線を画す、人工的な壁面コース主体の近年のスポーツクライミングも盛んで、2019年の世界選手権では男子の楢崎智亜が優勝、女子では野口啓代が準優勝。メダル候補の一角として数えられている。その背景として、ボルダリングの普及があげられる。2008年には100軒に満たなかった日本国内のボルダリングジムは、現在では500軒以上にのぼる。また、日本のボルダリングジムは課題の質を向上させることで図ろうとするジムが多く、さまざまなレベルのクライマーに対応していることも要因のひとつと言えそうだ。」

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(スポーツクライミングノキゲントレキシ)

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①夢のスポーツ大図鑑編集委員会『夢のスポーツ大図鑑 2巻 格闘技・水泳・屋内競技』 日本図書センター,2018,55p. 参照はp.42-45.
②国土社編集部『オリンピック・パラリンピック 2 水泳 体操 スポーツクライミング サーフィンほか』,2019,63p. 参照はp.6-9.
③こどもくらぶ『NEWスポーツを学ぼう! 3 打つ・みせるニュースポーツ』 ベースボール・マガジン社,2018,31p. 参照はp.28-29.
④『オリンピック・パラリンピック全競技 3 体操 レスリング 柔道ほか』 ポプラ社,2018,63p. 参照はp.58-61.
⑤スポーツクライミングの起源と歴史|オリンピック競技の起源(OLYMPIC CHANNEL)<2021年3月18日確認>
https://www.olympicchannel.com/ja/stories/features/detail/%E3%82%B9%E3%83%9B-%E3%83%84%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%AE%E8%B5%B7%E6%BA%90%E3%81%A8%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%92%E3%83%83%E3%82%AF%E7%AB%B6%E6%8A%80%E3%81%AE%E8%B5%B7%E6%BA%90/

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786:戸外レクリエーション

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