左頁の拡大】 【頁の拡大】 【右頁の拡大


(三十四)

【解読文】

    一 於道中象牛馬ヲ見候へハ忿候ニ付、
      象通路之間ハ牛馬を見不申候様ニ
      致度候、尤象近ク人込候得者、是又
      忿候ニ付、怪我等有之候而者、気之毒ニ
      存候間、其御心得可有之候
    一 去ル九日申越候人馬荷数増減有之
      候ニ付、左之通御心得可有之候、尤其外ハ
      九日ニ出候先触之通ニ候
        以上
       人足     拾壱人
       馬      七疋
               高木作右衛門内
        酉三月十四日   福井雄助
                 小舳田八左衛門
       長崎より大坂迄宿々
         問屋
           中
         年寄


【読み下し文】


    一 道中において牛馬を見候(そうら)えば怒(忿)
      候(そうろう)につき、象通路のあいだは牛馬を
      見申さず候ように致したく(度)候、尤も象近く
      人込み候えば(得者)、これまた(是又)怒り候に
      つき、怪我(けが)などこれあり候いては
(而者)
      気の毒に存じ候あいだ(間)、その御心得これ
      あるべく候
    一 去る九日申し越し候人馬、荷数増減これあり
      候につき、左(さ)の通り御心得これあるべく
      候、尤もそのほかは九日に出し候先触(さきぶれ)
       
の通りに候
        以上
       人足(にんそく) 十一人
       馬      七匹
                 高木作右衛門内
        酉(とり)三月十四日   福井雄助
                   小舳田(おへだ)八左衛門
       長崎より大坂まで宿宿(しゅくしゅく)
         問屋(といや)
               中
         年寄(としより)