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(五十三)

【解読文】

   一 象粥桶之儀入用之由相聞へ承合用意
     仕置候
       以上
                加世八兵衛
       四月九日     長谷川九郎大夫
                村上勘左衛門

 一 芸州へ承合ニ参候者共象泊休ヲ見届罷帰候
   趣之書付左之通
     芸州へ承合ニ参候両人象泊休ヲ見届、昨晩
     罷帰候趣
    一 板橋之上、土砂置申候哉之事
       置不申、片脇ニかき寄せ御座候
    一 象水見申事嫌候哉
       曽而嫌不申候


【読み下し文】

   一 象粥桶(かゆおけ)の儀入用の由(よし)あい(相)
     聞こえ承(うけたまわ)り合い用意つかまつ(仕)
     り置き候(そうろう)
       以上
               加世八兵衛(かせはちべえ)
       四月九日    長谷川九郎大夫(はせがわくろうだゆう)
               村上勘左衛門(むらかみかんざえもん)

 一 芸州へ承り合いに参り候者ども象泊り・休みを
   見届けまか(罷)り帰り候趣(おもむき)の書付(かきつけ)
   左(さ)
通り
     芸州へ承り合いに参り候両人象泊り・休みを
     見届け、昨晩まかり帰り候趣
    一 板橋の上、土砂置き申し候やの事
       置き申さず、片脇にかき寄せござ(御座)
    一 象水見申す事嫌(きら)い候や
       かつ(曽)て嫌い申さず候