|
写真の一番上のほう、左端から右端まで、同じような色で続いているのは日本海なんだ。だとしたら、この写真は岡山県北部のどこかだということだね。答えは ここををクリックしてみよう。
そう。蒜山〔ひるぜん〕高原が真ん中で、その上に蒜山三山がならんでいるね。飛行機からだと、こんな風に見えるんだ。
写真だと、山の細かいしわ(襞〔ひだ〕)がとてもよく見えるね。その襞に注目して見よう。黒い部分とそうでない部分とが、たがい違いに並んでいるよね。黒い部分は日陰、そうでない部分は日が当たっているところなんだ。
さっき、この写真の上に日本海が見えるといったね。だから、上が北で下が南だ。じゃあ、東はどっちか、わかるかな?
正解は、右が東で左が西だよ。
そこで、次の問題、この写真は朝・昼・夕のうちいつ写されたかな?
ヒントは山の襞の影が、東・北・西のどっち向きの斜面になっているかを調べるんだよ。上蒜山の頂上から南を向いて伸びている尾根の右側と左側を比べるとわかりやすいんじゃないかな。左側が影で右側は日が当たっている(つまり太陽は東にあるよ)から、時刻は夕方や昼間でなく、朝だね。
つまり、この写真は蒜山高原一帯を上空から朝に写した写真で、上が北、右が東になっている、ということだね。 |
 |
雲か霧か? |
|
ところで、上の写真のまん中あたりに白い部分がひろがっているけど、これなんだろう? いくらなんでも塩や砂糖だとは思わないよね。
じゃあ雲なのか霧なのか? とたずねられるとちょっと困るんじゃないかな(どちらも氷の粒や水滴のもやもやした塊〔かたまり〕)?
雲か霧かは、もやもやした塊〔かたまり〕が、地上に届いているかどうかで決めるんだ。つまり、君が道路に立って真正面を眺めたとき、遠くが見えないとかぼんやりしているとかだったら霧だし、真正面を見たらず〜っと向こうまで見通せるけど、真上を見たらなにやらもやもやしている、という場合は雲と呼ぶんだ。
だからこの写真の場合、白く写っているのが雲なのか霧なのかは、実際に地上に立って確かめないとわからないんだ。
ふだん君たちが霧を見るときは、その中に入って見ているけど、この写真は上空から見ているんだね。
※この写真の場合
蒜山盆地の周辺では初夏から晩秋にかけて霧がしばしば発生することはよく知られているんだ。さらにここだけに雲が発生するような原因もないようだから、まず霧だといってもまちがいないよ。 |

蒜山三山付近

遠くがよく見えない状態 |
|
 |
この写真から何がわかるか? |
|

中蒜山ふもと付近

湯原湖付近 |
誰か霧の上面を見た人いるかな?高い山に登ったときそういうのが見えることがあるよ。雲海〔うんかい〕と呼ばれているんだ。
え、そんな高山に登ったことがないからわからないって?実は、岡山県内で、そういうのを見られる場所があるんだよ。高梁市の弥高山〔やたかやま〕なんかが有名だよね。
雲海って知らないかな。知らない人は便利なものを教えてあげよう。いま君たちが見ているこのデジタル岡山大百科。これに写真、さらにビデオだってあるんだ。弥高山と雲海をキーワードにして探してみよう。それが面倒だという人は、ここをクリック(またはこちら)してみよう。
このビデオでもわかるけど、霧(この場合雲かも知れない)の上面は平らじゃなく、もこもこしているよね。さっきの蒜山上空からの写真でも、よく見ると全部が平べったくはなく、犬挟峠〔いぬばさりとうげ〕から中蒜山のふもとの方では、ロールパンを並べたようだし、湯原湖の上空あたりは、乱雑にモヤモヤしているよね。
こんな形はどうしてできるのだろうか、考えてみよう。
そうそう、テレビのお天気番組で冬の季節風の吹き出しの時に日本海上の筋状の雲を見せたりしてるけど、この写真のロールパンを並べたような状態と似ているね。
それから、湯原の上空の様子はお風呂場の浴槽から立ち上る湯気の様子と似ているよね。実際、このとき、湯原湖の水温は12℃参考文献1)に対して蒜山高原の上長田での気温は−1度くらい参考文献2)だったんだ。
つまり、このときの蒜山高原では、冬の日本海や、君たちのお家の風呂場での状況が再現されていたということなんだね。 |
|
|
|