大正15年5月 岡山市写真帖 | |
神社 2 | |
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◆文字 | 神社 2 |
▲東照宮と玉井宮 東照宮は寛永二十年旧藩主池田新太郎少将 光政公時の将軍家に請うて、神体を江戸より迎へ奉祀せるところ 門田の東山公園内西南部の丘頂上に鎮座す。正保三年に初めて祭 礼を執行せしが、爾来旧藩時代は年々之を執行し、神輿を御行旅 所に遷渡したりしが、之が祭典式の荘厳販盛たること他に其比を 見ざりき。又玉井宮は本市旭川以東各町市民の氏神にして県社な り。今は東照宮と合祀して旧来の祠殿は之を廃毀す。古記録に拠 るに「玉井宮はもと岡山の東南海上一里許りの地に米崎と云ふ所 ありて之に祀る。米崎の突出するところを古来光明崎と云ふは、 玉井宮の神燈の光り明かにして常に海上を照し、以て航海者の見 て目標となし、便を取りしによるものなり」と称せり。後この神 社を今の所の地域に移したるも、尚ほ海上安全の神社として航 海者の崇敬あり。大祭日は十月二十四、二十五の両日なり。 ▲三勲神社 門田の操山の絶頂に鎮座する県社なり。本社は和 気清麿、児島高徳、楠正行の三忠臣の霊を祀る。明治維新後東備 人士の気風を養成し、勧王の志気を振起せしめんと欲するの意思 に出でしものにして、清麿高徳の両公は備前の出身者たるに依り、 又正行公は備前旧藩主池田家の祖先に縁故深きを以てなりとぞ。 此の神社のある所は土地甚だ高く、その祠畔に上れば本市の全景 を脚下に瞰望すべく、又南方遥に児島湾上における真帆片帆の往 来するをも望見し得べし。 ▲春日神社 七日市町に在り。本市南部の氏神にしてこれ亦県 社なり。春日明神を祀る。境内廣くして自ら幽閑の趣あり。十月 の十九、二十日の両日を以て大祭日とす。 |
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