![妙善寺正門と参道](image/myouzenzi-04-s.jpg)
|
![妙善寺鐘楼と本堂](image/myouzenzi-05-s.jpg)
|
![妙善寺本堂から境内を見て](image/myozennzi-03-s.jpg) |
![妙善寺大客殿](image/myouzenzi-02-s.jpg) |
《妙善寺正門及び参道》 |
《妙善寺鐘楼と本堂》 |
《妙善寺ご内仏殿》 |
《妙善寺大客殿》
|
|
|
|
|
《妙善寺について》 |
正式には、「鷲林山妙善寺」という。
所在地:岡山市津島
宗派:日蓮宗不受不施派
本尊:久遠実成釈迦牟尼仏
後述のように、もと真言宗の寺院であったが、正慶5(1336)年ごろ、日蓮宗に改めた。 |
|
《妙善寺のはじまり》 |
南北朝時代のとある日、京都から一人の僧が布教のために備前の国に立ち寄り、ちょうど田植えで賑わう津島を通りかかった。
路傍の石に腰をかけ、しぱらく田植えの様子を眺めていたが、やがて、立ちあがって村人に声をかけ、南無妙法連華経の節回しにのせて、後ずさりしながら苗を植える方法を伝授した。その方法の合理性に感心した村人たちは、大覚大僧正《=妙実上人》を村に招き、教化を受けたと伝えられている。 |
《大覚大僧正腰掛け石》 |
さて、津島村には、弘法大師が開いたと伝えられる福輪寺(真言宗)という寺があった。
当時の座主の良遊は開拓事業などを行い地域農民のために尽力した人であった。例えば、旭川の流れをせきとめ、三野・津島に水路を築くなどの功績を残し、今でも《座主川》という名前の川が残っている。
その良遊が、大覚大僧正の弟子となり、のちに寺名を「妙善寺」と改めたのが、当寺のはじまりである。
また、一帯は伊福郷の冨山城主、松田一族が治めていたが、城主も帰依し、戦国時代を通じて日蓮宗を庇護したので、その教えは備前一円のみならず、戦国末期には美作地方にまで広がった。これが今日いわれるところの「備前法華」である。 |
|
《妙善寺と不受不施信仰》 |
今から約850年前の鎌倉時代、千葉に生まれた僧日蓮が法華経を唱え、日蓮宗を開いた。
時代はくだり、安土桃山時代の日蓮宗京都妙覚寺住職日奥上人《不受不施派の開祖》のとき、豊臣秀吉の千僧供養会を契機としてはじまった日蓮宗の受不施と不受不施両派の争いは、次第に激しさを増していった。
ついに、寛文6(1666)年、幕府は、不受不施派に対し、布教を禁じ、以降約300年間は、キリシタンと同様の弾圧(財産没収・流刑・死刑)を受けた。
妙善寺も備前法華の拠点として備前藩主池田家の厳しい迫害と弾圧を受けた。やがて、寺は無住となり、宝永5(1708)年には一切の堂宇を廃棄する有様であった。
しかし、住職や信者は、信念を崩さず、強い精神で信仰を守りとおし、明治9(1876)年4月、釈日正上人の請願により日蓮宗不受不施派の再興を果たし、妙覚寺(岡山市御津金川)を本山とし、翌明治10(1877)年に妙善寺の故地に津島教会所が設けられた。
明治30(1897)年には、再び妙善寺と名乗ることが許され、旧地に客殿、庫裡、書院などを再建していき、大正14(1925)年に本堂が3年がかりで再建された。この時「妙善寺本堂再建落慶由来」が作成されている。平成17(2005)年8月には、80年ぶりに本堂内外の大修理が完成、その開堂供養も行われた。
現在、敷地の一部を児童公園として、また、昭和46(1971)年、岡山市立津島小学校創設の際には、同寺所有の山地を学校地として提供し、地域の教育振興にもつとめている。
不受不施派の信仰は、学校も無かった時代、民衆に様々な知識を伝え、また、精神の安定を求める民衆のより所としての役割を担ってきたといえるのではないかと思われる。
最後に、不受不施派の信仰を持ちながら、郷土岡山で活躍した2名の人物(雲哲日鏡と小山益太)を紹介して筆をおきたい。 |
|
※「不受不施」とは、法華経を信じない者からは布施を受けず、法を施さないということ。 |
![妙善寺の石碑](image/myouzenzi-huzyu-7.jpg)
|
![境内のボタンと宗祖碑](image/myouzenzi-09-s.JPG)
|
![歴代上人の墓](image/DSC00244.JPG)
|
![妙善寺の児童遊園地](image/myouzenzi-huzyu-6.jpg)
|
《鷲林山妙善寺縁起之碑》 |
《境内のボタンと宗祖碑》 |
《歴代上人の墓》 |
《妙善寺の児童遊園地》 |
![岡山市立津島小学校](image/myouzenzi-huzyu-5.jpg) |
![](image/myozennzi-10-s.jpg) |
![小山益太肖像](image/myozennzi-07-s.jpg) |
|
《岡山市立津島小学校》 |
エピソード − 「雲哲日鏡」 |
エピソード − 「小山益太」 |
|